高速道路を無料にするためには、道路関係4公団が抱える40兆円の借金を返済しなければならない。著者は「世直し国債」を発行し、超低金利・固定金利の長期国債に借り換え、道路財源の一部をその金利支払いと償還の財源とすることなどで可能と説明する。また、出入り口を増設すれば、一般道路とのアクセスが良くなり、利用者の利便性は大きく高まる。通勤圏、生活圏が広がり、新しいライフスタイルが浸透する。地方経済も活性化する。新しい高速道路は大都市中心、工業中心の「国のかたち」を変えることにつながると説く。
小泉改革の目玉として、道路公団の民営化が盛んに議論されている。だが、著者は民営化・株式上場は高速道路の「無料の原則」から逸脱し、「永久有料化」を決定づけると批判し、それに代わる段取りを提案する。
(日経ビジネス 2003/10/27 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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本書には、これを無料にすることで、移動・物流コストの引き下げ効果が生まれ、日本地図が大幅にかき換わり、経済の地方分散、新たな街づくり、そして何より我々の生活スタイルが激変することが、描かれている。
「でも、無料化なんて実現できるの?誰が代わりに払うの?」という疑問に対しても、具体的な財源確保の処方箋を示している。著者は金融のプロだけあって、数字にも非常に説得力がある。
時代は「政策」を強く求めている。しかしながら本書にあるようなダイナミッ!クで分かりやすい政策は、なかなかない。著者の山崎さんのホームページには、郵政資金による金融再生政策も出ていた。今後の日本経済を動かす人になる予感を感じさせる。
本書を読んで、諸外国がどのように道路を無料化しているかがよくわかった。またなぜ日本が無料化できないかもわかった。高速道路無料化による経済効果も本書の言うとおりだと思う。本書の主張は、筋が通っているし、説得力がある。
もし本書の主張どおりに高速道路が無料化され、出入り口が増えれば、日本は大きく生まれ変わるだろう。物価が安くなり、地方への移住や雇用創出ができるだろう。しかし、実現性は薄いと思う。これまでの日本は外圧が無ければ変われなかったからだ。しかし、他国の高速道路に圧力をかけるのは内政干渉になるので、そんな外国は無いだろう。既得権を持っている人たちを倒すだけの対抗勢力(政治家のスポンサー)も存在しない。
著者は対抗勢力としての知事連合を一例に挙げており、それに賭けようとしている。口先だけの評論家ではなく、行動しようとする著者の姿勢に共感が持てる。
当地アメリカでは、高速道路は生活道路であり、通勤、通学、買い物、レジャーに、一般道路と同じように人々が使っている。タダだからできることだ。一方、高速道路の料金所は、江戸時代の関所のような役割を果たしているといえるかもしれない。
戦後だけでも、多くの優秀な官僚が欧米諸国に留学のため生活した。当地、彼の地ではタダは当たり前で、その経済効果の大きさもわかっているはずなのに、それを自国の政策として考えたことはなかったのだ。山崎さんは画期的な提案をしている。そしてその合法性や実現する手段までをもこの本で説いてくれている。
民主党が負けたために無料化論が忘れられてはならない。これは人々に希望や勇気を与えてくれる政策である。それも全く現実的である。本書を読めば、その経済効果の大きさや人々の開放感はよくわかるが、そうでなくても、想像力を働かせばわかることだ。
さらに道路公団を廃止し道路予算を見直すことによって、戦後の政治家官僚ファミリーの癌化した一部も切り取ることが出来るし、年金の財源だって出てきそうだ。日本の政治や経済を良い方向へ活性化するための、長い過程の第一歩となる。
そのために何をしなければならないのだろうか?自分のために、子供のために、あなたも一緒に考えませんか?
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