「日本文化に造詣の深いイタリア生まれのアラフォー戯作者」の書いた日本を良くする提言集です。
男のくせに「アラフォー」と年齢をぼかしているのはヘンですし、卒業したというイタリアン大学なんて日本にもイタリアにもありません。はっきり言ってアヤシイ著者です。
でも、「あなた、本当は日本人でしょ」なんて正体を詮索するのは、ヤボというもの。ここはひとつ、ちょいウザおやじの言うことを聞いてみようじゃありませんか。
マッツァリーノさんが列島改造を提言する際に考えたのは、「もうこれ以上、世の中を正しくすることなどできないのではないか」ということです。これからも社会は進歩し続けるかもしれない。でも、世の中を正しくするのが限界に近づいているのなら、これからは方向を変えるしかない。
どういう方向に針路を取るかといえば、「世の中をおもしろくする方向」へ向かうべきではないか。そうマッツァリーノさんは考えました。
ですから、正義をふりかざす人に向かって、正義の味方が闘うべきなのは「悪」ではない、と異論をさしはさみます。
よく考えてください。「悪」の反対は「善」に決まってます。「悪」と闘うんだったら「善の味方」を名乗れば良いのです。「正義の味方」が闘うべきなのは、「正義」の反対のもの。そう、「不義」なのでした。
「正義の味方」が不義密通の現場に現れるという絵柄はピンと来ませんが、もう笑っちゃうしかないくらい、ごもっともなご指摘です。
ことこと左様に、本書は、日本をおもしろくするために、ちょっとした気付きを冷やかし半分に教えてくれます。
よく、こんな発想ができるもんだなぁ〜、と感心してしまいました。
一見ふざけているとしか思えない突飛な発想を学べば、「他人と違う道」とは何か、日本をおもしろくするにはどうすれば良いかということが、きっと見えてくるに違いありません。