第2章は強烈だった。ウィキリークスをベースに、日本の外交官僚がアメリカの国益と外務省の省益と自らの出世のバランスを考えながら行動していることを丁寧に説明されている。
日本はアメリカの属国という考えがあるが、属国を望んでいるのは、日本の官僚組織もそうであった。一方的にアメリカが支配しようとしているのではなく、日本の官僚組織が属国統治してもらうことを望んでいるのだった。その結果、自らの出世が約束され、甘い汁が吸えプライドが保てるとのことだ。
どうすればアメリカの意図を達成することができるのか、日本との交渉を有利に進められるかを外交官がアメリカにレクチャーしているのだ。
そこには日本国民の利益のことなど考慮されていない。自分のことしか頭に無いのだ。
外交公電などは洩れることを前提に作成されており、本当に重要なことは別の手段で伝えるのだが、その洩れることが前提の文書でもこれだけの情けない状態が明らかにできている。公電になっていない事実まで含めるといったいどんなことになっているのか。若い時からアメリカに留学させて、親米にしている。アメリカに留学して出世している官僚、政治家は要注意だ。
おしむらくは、中田安彦氏が副島隆彦氏の弟子の位置づけで、異端扱いされ無視される可能性があることだ。先入観を持たずにぜひ一読をお勧めしたい。ジャーナリスト出身である強みを生かして、事実に基づき実に客観的な説明に終始している。推測、予測はほぼ無いので、副島氏の著作とは別次元である。
暗澹たる気分にさせられるが、実にすばらしい内容の、日本人必読の書と考える。