1993年の秋、日本中が一喜一憂した数週間があった。
この映像はビデオで購入してあったが、数十回観たので画質が悪くなり
今回DVDの購入に至った。
ネット世界のこの試合に関しての評価は様々で、
自分的にも、今から思えば試合内容に数々の疑問もある。
中山の勝ち越しゴールはオフサイドに見えるし、
交替で出場した武田や福田のプレイには憤りも感じる。
ただ、それ以上にこの試合に対して、未だに魅力を感じるのは、
「一生懸命やっても報われないこともある。」
そういった、まるで人生そのものが凝縮された試合展開だからである。
先取点を早々と取った日本は「守り」になり、やがて同点弾を浴びる。
中山の幸運なゴールの後は防戦一方で、涙が出るような「必死さ」が伝わってくる。
ボールを前線に供給すべき司令塔・ラモスまでがサイドにボールを蹴り出し、逃げる。
その結果のロスタイム…。
このイラク戦の前の韓国戦の勝利で、日本は精神的に力尽きてしまった。
勝利に浮かれる選手やメディアに怒りをぶつけるように、
ラモスが言った「まだ何も始まってはいない!!」という言葉を、
「意味不明」と表現したメディアも存在した。
日本のサッカーは、選手や周りの環境も含め「成熟」してはいなかった。
でもそれが逆に、未熟さゆえの必死さが、今の自分に置き換えても尊いものだと感じる。
今の日本代表に、純粋にこれだけの必死さはあるのだろうか?
今も時折この映像を観て自分自身を鼓舞する。
「一生懸命やっても報われないこともある。だけど一生懸命やらなければ後悔する。」