失礼ながら、世界や日本の現代美術の潮流から完全に取り残された(自分ではそう思ってないようですが)方の著書。
全体的に時代遅れの記述が目立つ。交換会を通じて作家の市場性が確保されるなんてもう10年前の話では? アメリカの現代美術の理解もウォーホルで時計がとまっている。
「日本の美術界は墓場のように静まり返っている」と著者は嘆くが、それは著者のご専門の近代洋画や日本画のことで、現代美術は逆に着実に世界的な評価を高めつつある。
推薦作家の選択もどうかと思います。人を感動させる作品ではない、というのは僕の主観ですが、すくなくとも投資価値には疑問符をつけざるをえない。推薦された作家の中で世界市場にでて、まともな値段のつく人は少ないのでは。いまさら熊谷守一ですか?
致命的なのは村上や奈良の成功を理解,評価できていないこと。彼ら抜きに日本の現代美術は語れないのだから。
これを読んでも世界や日本の美術業界で今おこっていることはわからないと思います。小山登美夫さんや松井みどりさんの著書 を読んだほうがはるかに良い。