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日本人はなぜ謝りつづけるのか―日英“戦後和解”の失敗に学ぶ (生活人新書)
 
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日本人はなぜ謝りつづけるのか―日英“戦後和解”の失敗に学ぶ (生活人新書) [単行本]

中尾 知代
5つ星のうち 2.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 777 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

「日本人は、私たちを殴るとき、何を考えていたのか」という、元捕虜たちが抱きつづける疑問。

それがある限り、私たちの謝罪は通じない。

内容(「BOOK」データベースより)

第二次世界大戦の敗戦が日本に課した大きな宿題の一つが、英国軍元捕虜への謝罪問題。謝ってもらっていないと感じる英国と、謝ったと思っている日本。両国の認識のズレを明らかにし、日英和解という美名のもとで無視される元捕虜たちの思いに向き合い、中国や韓国も視野に入れた、真の戦後和解への道を探る。

登録情報

  • 単行本: 253ページ
  • 出版社: 日本放送出版協会 (2008/08)
  • ISBN-10: 4140882646
  • ISBN-13: 978-4140882641
  • 発売日: 2008/08
  • 商品の寸法: 17 x 11.2 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 2.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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形式:単行本
著者は、どうしても日本人と英国人の間で「和解」を成し遂げたいらしい。きっかけは著者が英国留学中に、ビルマで戦ったという元英国兵に厭味を言われいやがらせを受けたことで、爾来、著者は英国と日本の間の「真の和解」を目指して、元兵士、元捕虜の聞き取り調査=オーラルヒストリーを生涯の仕事としている。まことにもって、ご苦労さんなことである。

それにしてもだ。ちょっと想像力のある人なら、著者の取り組みが如何にむなしく、かなりの確率で徒労に終わるであろうことはわかりそうなものである。早い話、宮崎勤とその被害者の間では永遠に和解などありえない。何をやっても癒えないし癒されない傷というものはあるのであって、それが人間の限界であるということに著者自身、気付いていないようで、可笑しく、そして、悲しい。

最近、死刑判決が出るたびに「解明されない心の闇」などという見出しが新聞紙上に踊る。じゃあ問いたい。今まで、ただの一度でもよい。重大犯罪で犯人の心の闇が解明され、すべてが明らかになったことなどあるのか。私の記憶する限り、そんなことは。ただの一度もなかった。仮に犯人の心の闇が解明されたとしよう。それでも被害者、特に殺された被害者が生き返ったりするわけではない。被害者が生き返り、完全に元の状態に戻らない限り、いくら犯人の「心の闇」なるものが解明されようと、そんなことは知ったことではないし、そもそもそんなことに興味も関心もない被害者家族も多いことだろう。

戦争だって同じことだ。戦争とは殺し合いである。殺されたほうは永遠に憎しみ悲しみを忘れることはない。欧州を見よ。あの、暗黒大陸には憎しみ悲しみが渦巻いている。殺戮は日常茶飯事で、国境を挟んだ「隣人」が、ある突然「殺人鬼」と化す光景を欧州は過去300年ずっと続けてきたし、今日もコーカサスで、コソボで、それは続いている。

著者はドイツと英国の和解をうらやましく思っているようだが、アホちゃうかと思う。ドイツとフランス、あるいはドイツと英国、ドイツとポーランドの間に「和解」なぞ永遠にない。あるのは「和解ごっこ」という政治ショーだ。ドイツとフランスは憎みあって、この100年の間に三度も戦争している。たった一度だけ朝鮮半島や中国大陸に「進出」した日本とはわけが違うし、被害の桁が違う。先の大戦で、ドイツ占領下でドイツ人の子供を孕んだフランス女性は2万人超で、彼女たちはドイツ撤退後ただちに村々の広場に引き出され、ニタニタ笑うフランス人の男たちによって頭を丸刈りにされたあげく「追放」されている。ちなみに、彼女たちが頭を坊主にされている陰で、ドイツ兵に協力したフランス男性たちは裁判なしの即決でその場で射殺されている。同じことはベルギーでも起きた。オランダでも起きた。ヴァイツゼッカー演説を称揚する日本人がいるが、バカも休み休み言え。あんなもの「政治ショー」の類いだ。米国という巨大なる存在の前に団結を迫られた欧州、あるいはソ連という陰惨な敵を前にして結束を迫られた欧州。そのためには小異を捨てて大同につくことが求められ、そのために恩讐を越えてドイツと「和解」することが双方の政府ぐるみで求められた、ただそれだけのことである。ちなみにドイツに殺された英国人に比べ、日本人に殺された英国人ははるかに少ない。それなら忘れるのも早いだろう。

著者がいみじくも指摘している通り、日本人は、もう英国はもちろんオランダにだって謝ることなど永遠にないし、そもそもこれ以上、彼らと「和解」する必要なんてない。和解は極東軍事裁判ですべて終わっている。昔から「罪を憎んで人を憎まず」というだろう。これ以上、言うなら、だれかこの金言を彼らに教えてやるべきだ。

ついでながら本書で「なぜ日本人は、あんなに残酷になれたのか」などとノーテンキな質問を繰り返す英国人が出てくるので、彼のためにわたくしなりの答えを教えてやろう。そもそも日本人が「近代化」に目覚めたのはアヘン戦争という歴史上決して消すことのできない人類史上の恥辱ともいえる戦争によってであった。貿易赤字を麻薬の輸出で解消しようとして、それを中国側の官憲が制止すると麻薬商と軍が結託して戦争をしかけ、見事中国を打ち負かして「麻薬の自由貿易」を認めさせるなんてことを白昼堂々やられてしまえば、日本人が目覚めないほうがおかしい。「この世はすべて軍事力」という当時のルールを身につけた日本人は、その後なんとか植民地化を逃れるのだが、それでもその後何度も英国人らによる度し難い「人種差別」に逢い続け、怒りのこぶしを握りしめ続けてきたのだ。上海の公園には「犬と中国人、入るべからず」という看板が恥ずかしげもなく掲げられいた。日本政府がヴェルサイユ講和会議に提出した「人種差別撤廃決議」はあっけなく却下。こうした積年の恨みつらみが、戦争という非常事態を契機に一気に噴き出したのである。これを理不尽というなら言え。しかし、事実として日本は白人どもを東南アジアからたたき出すことに成功し、結果として「アジアの植民地解放」はなったのである。もちろん日本はアジアを解放するために戦ったのではない。白人どもに替わってアジアを支配し、「善導」しようとしたのであるが。。。

著者は「水に流す」のは日本だけのやり方で、他国には通用しないなどと馬鹿なことを言っている。んなら欧州ではどの国もお互い過去について謝罪しあい理解しあって今日に至っているとでも言うのか。そんなことはない。チェコやポーランドから追放されたドイツ人は今も怒りを内に秘めているし、ソ連に占領されたベルリンで連日連夜ソ連兵に強姦され続けたドイツ女性の恨みは最近徐々に出版という行為を通じて明らかにされ始めている。欧州の闇は遥かに深いのだ。

著者は恵子ホームズさんらによる「民間外交」を、あたかも「真の和解」にとっては障害であるかのごとく難癖をつけている。そしてその証拠として彼女が直接英国人から聞き出した「生の声」を動かぬ証拠して挙げている。馬鹿だなあ。そりゃ、人間だもの。文句のひとつやふたつは言うよ。そして和解したくない人はいるのであって、彼らは私たちが何をしたって絶対に和解なぞしない人たちだ。だから無視するに限る。それより、私は、どういう行為にせよ、それが善意から出たものである限り、やらないよりはマシだと思っている。所詮世の中「目明き千人」なのだから。
このレビューは参考になりましたか?
25 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Delfica
形式:単行本
著者の中尾知代は、恵子・ホームズのような民間の和解家が、まるで「日英<戦後和解>の失敗」の原因だったかのように非難している。あまりにも非論理的な批判だ。

たとえば、650万のユダヤ人が虐殺されているとき、杉原千畝は6000人に「命のビザ」を発行したが、それを「たった6000人しか救えなかった」と批判する者が、いったいどこにいるのか。

杉原が救えなかった6001人目は、杉原をうらんだかもしれない。だが、だからといって、それをもって杉原を批判することが、果たしてできるのか。

ホームズらが日英和解を「失敗」させたと中尾がいうのなら、その「根拠」を学問的に示すべきだ。だが、「失敗」の根拠としてあげているのは、中尾が聞いたという元捕虜らのコメントのみ。中尾自身の分析は、全くない。

しかし、それでは議論にならないのである。なぜなら、中尾はホームズらを批判する元捕虜のコメントを執拗に紹介しているが、ホームズらを支持する元捕虜たちは中尾のやり方や議論を批判している、ということも十分ありうるからだ。

橋本謝罪についても然り。そもそも大衆紙『サン』の読者が、そんなに丁寧に謝罪文を読んだとは、とても思えない。橋本が謝った、という事実がより重要だったはず。このあたりの議論については、中尾の批判する小菅信子の『戦後和解』の橋本謝罪分析のほうが、客観的でバランスがとれている。

民間の交流活動が、政府のカバーしきれない部分をカバーし、和解の実現に向けてそれなりに有益であることは、いまや国際的な「常識」。にもかかわらず、NHK出版は、なぜ、民間和解家にこれほど攻撃的な本を出すのか。まったく理解に苦しむ。
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感じの悪い本 2012/4/28
形式:単行本
私と同様☆1つ評価の方と基本的に一緒の感想である。
あえて付け加えるなら、日英貿易摩擦が起きたのは80年代、この本が出たのが2008年。20年近く経ってこの本を出した意義が良く分らない。
留学期間中に、元イギリス兵士に。「日本は戦争のことも、自分でしでかしたことよりも原子爆弾のことをいって被害者でいる気だ」と嫌味を言われた。タブロイド紙に日本の悪口を書かれた。
これらがきっかけのようだが、日本で言ったら最下層の人間が憂さを晴らすために悪ものを探す、最も叩きやすいのを叩く、これは世界ではよくある話であり、日本国内でもそうだろう。ましてやタブロイド紙は日本でいえばスポーツ新聞みたいなもんで、そんなものにいちいち反応するほうがどうかと思う。
結局、留学に行ったお嬢様が「嫌味を言われて悔しい!」と言っているだけのようにしか思えない。腹が立つなら、「イギリスはが麻薬を売り込むためにアヘン戦争をやって領土を奪った中国に対して謝罪したことあるのか!」と言ってもいいくらいだ。そこからスタートしなければ若いなんてものは、表面的なものにしか過ぎない。
戦後アメリカをはじめとする戦勝国の日本に対して行った戦後教育の最たる例と言ってもいい本である。
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