司馬先生の作品に外れがあるはずもありません。
タイトルは「日本人の顔」というなんだか分からない、つまらなそうなものですが、
別に、日本人の顔について論じている対談集ではありません。
敢えていえば、日本人と世界との絡みについて、いろいろな角度から論じた希有な対談集というべきか。
どれも、いろいろ考えるヒントのちりばめられた時代を超えて興味深い対談集ですが、
今(2008年現在)のお勧めはなんと言っても「薩摩と鉄とアジア」という一編でしょう。
一つの大きな薩摩焼の壺の話から、
島津斉彬と西郷、そして篤姫、今まさに大河ドラマで渦中の物語が、
決して荒唐無稽な作り話ではなく、
もしかしたら現実はもっと凄かったのかもしれないということがじわじわ分かる一編です。
凄くリアルですよ。
篤姫視聴者は、是非、この一編だけでも読んでみてほしいと思います。
それにしても、司馬遼太郎という人は、何でこんなにあらゆる事を知っているのでしょうね。
人間の限界ってものは、一体どの辺なんでしょう。
凄すぎです。