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日本人の戦争観―戦後史のなかの変容 (岩波現代文庫)
 
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日本人の戦争観―戦後史のなかの変容 (岩波現代文庫) [文庫]

吉田 裕
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

日本人の戦争観はどのように作られ、変化してきたのか。一億総懺悔論や大東亜戦争肯定論など、政治家・知識人の発言から、戦記物や投書に表れた市井の人の声まで、膨大な素材を検証。対外的には最小限の戦争責任を認めつつ、国内では不問にしてきた様をえぐる。教科書をめぐる史観論争など、近年の動きを補う。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

吉田 裕
1954年、埼玉県生まれ。77年、東京教育大学文学部卒業。日本近現代史専攻。一橋大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 290ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2005/2/16)
  • ISBN-10: 4006031076
  • ISBN-13: 978-4006031077
  • 発売日: 2005/2/16
  • 商品の寸法: 15 x 11 x 1.5 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Lily
形式:文庫|Amazonが確認した購入
 本の題名は「戦争感」ですが、内容は「責任感」に思えます。

 本文は終戦前後から今日に至るまでの、日本人の15年戦争に対する反省度合いを論じています。終戦直後・復興期・高度成長期等の戦後の時代変遷と、日米安保・冷戦環境からのアメリカの対日態度変遷に従って、日本人の大衆が15年戦争に対してどんな表現を表して来たか、そこにどんな心理が在ったのかを説明しています。

 ダブルスタンダードとして指摘する国外向けと国内向けで相反する政治態度等は、タテマエと本音と読んでいます。実際にアジアへの加害責任が広く論じられる様になったのがここ最近20年ほどでしかないのは唖然とさせられます。終戦直後は戦争責任についてある程度の追求世論があった事が指摘されていますが、それも数年のうちに自己弁護的な戦犯擁護に反転してしまい、結局自国の本格的な反省や責任が軍部のみに押し付けられ、同時にアジア被害国・被害者への心慮が全く為されなくなってしまった事に自国不信を感じてしまいます。

 本文終章で指摘するが如く、私たち戦争を知らない世代が、戦争の責任を当世代人や軍人の事だからと云って目を向けずに将来を云々言うのは、別なかたちので責任放棄であると思います。本当の反省・自認をないがしろにしたままでは、またぞろ将来に於いて反動的な国粋主義が国民意識の大勢を占める悪夢が蘇る危険性をはらんでいると言えます。

 今まで読んで来た本では、なかなか責任感の喪失理由について核心を突いている物はなく、何でもかんでも軍部の責任にして国民は被害者だと云って逃げまくっている様な駄本が多かったのですが、その意識形成を年代を追って説明してくれるのは誠に在り難い本と言えます。
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14 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
もちろん、戦争観は人によって多種多様であり、

すべての日本人の戦争観の推移を観察していくことは不可能に近いが、

著者は、政治家や知識人の発言内容、新聞の世論調査や戦記もの雑誌の

年代別動向を中心にとりあげることにより、戦後日本人の戦争観にある程度道筋を立て、

コンパクトにまとめあげたことは、評価に値する。

特に、対外的には戦争責任を認め、対内的にはそれを自虐とする

「ダブルスタンダード」という言葉が重要なキーワードである。

これは、今現在にも続いているポイントであろう。

また、本書後半の「大東亜戦争肯定論」にするどく丁寧に

切り込んでいくところはおもしろい。著者の熱い思いが伝わる

名場面である。
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17 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 楡岡
形式:文庫
 日本人は戦争が嫌いらしい。自分で戦争するのもいやだが、自分たちの戦争責任について考えるのもいやであるようだ。嫌うのと思考停止はまた違うが、日本人の戦争嫌いは思考停止に近いように思う。
 1950年代、60年代には戦記や戦記マンガが流行った。日本人の戦争観は終戦以来変化しているのか、それとも変化していないのか、本書はそれを検証する。
 変化はもちろんある。但し、変わっていない部分もある。現在の日本の戦争観のどこにひずみがあるのか。資料的あとづけを追う本書のような試みはそれを知るために大変有用だ。本書は10年前にまとめられたもので、今回の出版にあたってその後の10年の動きがあとがきとして追加されている。
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