異常というべき事に対しても誰もそう言い切ってくれない日常を、知識ではなく自ら培ってきた常識で、間違いだ、と畳み掛ける潔い本。
この考え、細かく考えれば間違いもあるかもしれない。
だが読んでいて、聞いていて、胸にストンと落ちるものがある。
失敗もし忍え耐びもし、ようやく形成された確固とした評価基準がそこにある。そんなに珍しい事ではない筈なのだけれど、スッとする。
こう考える人がいる事に、止めどもない安心感を覚えるのは何故だろう。
なんだか、なによりもその事が一番大事で、心に伝わるのだろう、とそう感じさせられた。
誇りって言うのが、簡単には持てない世の中だからこそ、こういった本がいいんじゃないか、と思います。
現代、
これまでは、知識で色々な物事をカバーするって言うのは、一部の人以外なかなか出来ない事だった。なのに、それが誰にでも出来てしまう時代になってしまった。だからこそ、肝心であるはずの筋道ではなく、余計な揚げ足取りばかりが世の中を席巻してしまっている。
正しい筋をつかむ事がどれだけ大事なのかが忘れられて、間違った筋をつかむ事が普通になり、最悪の場合、それをする事こそが美徳にすらなっている感すらする (いつの時代もそういった人間はいるのだろうけれど)。
そんな状況は明らかに間違っているという事が、口調から伝わってくる内容です。
それほど長いものでもないので、かるーく読むのにも、非常にオススメだと思います。