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日本人のための歴史学―こうして世界史は創られた! (WAC BUNKO)
 
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日本人のための歴史学―こうして世界史は創られた! (WAC BUNKO) [新書]

岡田 英弘
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容紹介

■こうして世界史は創られた!

偶然の積み重ねが歴史をつくる!
大モンゴル帝国から世界史は始まる!アジアはひとつという嘘!
──日本人は米・英・独・仏のどの国民でもなく、日本の「世界史」は、当然日本中心でなければならない。
それが腫れ物に触るように日本を避けて通るのでは、世界史の焦点の結びようがない。
歴史を創るのは、英雄でも人民でもなく、歴史家である。
歴史家が文字を使って世界を記述したときに、歴史が創り出されるのである。
その意味で、歴史は思想であり、文化の一種である
──歴史学の泰斗が放つ本当の歴史の読み方!

著者について

岡田 英弘
東京外国語大学名誉教授。1931年、東京生まれ。東京大学大学院修了。
1957年、『満文老档』の研究で日本学士院賞を受賞。ワシントン大学客員教授、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授を歴任。
モンゴル史・満洲史の研究を出発点に、中国史、日本史をはじめ、世界の歴史を巨視的・独創的視点から考察して定評がある。

登録情報

  • 新書: 372ページ
  • 出版社: ワック (2007/5/18)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4898315631
  • ISBN-13: 978-4898315637
  • 発売日: 2007/5/18
  • 商品の寸法: 17.6 x 11.4 x 2.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
2001年に『歴史の読み方―日本史と世界史を統一する 』という書名で出版されたものを改題・改訂したものである。それに際して、各章のタイトルも変えられており、そのうちの3つが帯に並んでいた。《偶然の積み重ねが歴史をつくる!》《大モンゴル帝国から世界史は始まる!》《アジアは一つという嘘!》である。これらのキャッチフレーズは、読後感を裏切らなかった。

いろいろな雑誌記事などが5つの章にまとめられている。1990年代のものが多いが、70年代のものもある。最初の『世界史は成立するか』も70年代のもので、日本で教えられている「世界史」は、事実偏重、論理不在の奇怪なもので、「それでも世界史を教えなければならない。この矛盾を解く道はただ一つ、大学入試の科目から世界史を廃止することである」と書いている。その時代に受験科目として「世界史」を学んだ者としては、複雑な思いを持つ。

90年代に、著者は、モンゴル帝国から始まる「世界史」を展開する。それは、モンゴル帝国として結集した中央ユーラシアの諸民族が、最終的には20世紀の中国とソ連を生み出し、そこから多大な圧力は受けたが、統合はされなかった日本と西ヨーロッパが、現代の資本主義経済を生み出したというものである。このあたりの話は大変おもしろかったし、このような筋道があれば、受験の後も、もう少し私の中に「世界史」が残ったのではないかと思う。

後半は、中国が中心で、《この「厄介な国」中国の過去と現在》と《「日中友好」は災禍の歴史だ》という章名が付けられている。最近の風潮に合わせたものだという気もするが、岡田氏は、日中国交回復時の70年代から同じ主張をしてきたことがわかる。
 
統一感に欠けるともいえるが、その分いろいろなことが読み取れる本である。『新版へのあとがき』では、著者が国際的に活躍するようになったその履歴と、このレビューのタイトルの言葉が述べられる。
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形式:新書
他のレビューにもあるように、この本は論文集・講演集であり、やや雑多な印象を受けるものである。著者の独創的でしかし説得力のある歴史観(いわゆる岡田史観)は遺憾なく発揮されているし、他の著書とのブレも全くないが、この一冊だけを読んでよく分かるかと言われれば若干疑問である。同著者による「世界史の誕生」(ちくま文庫)や「歴史とは何か」(文春新書)や「倭国」(中公新書)など、より定番の本を読んでから、その「B面」「裏面」として読むのであれば、前に挙げた3冊では多少説明が足りなかったかもしれない細部や、著者の考えのルーツを知ることが出来るよい本となるだろう。特に「世界史の誕生」とは趣旨も内容も近く、その意味でタイトルを「『世界史の誕生』のB面」とした。両方読めば、このタイトルはごく自然に納得いただけると思う。ただ岡田節は健在であり、著者の本を面白いと思った人は一定の満足は得られる本だと思う。
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形式:新書
明治維新後、日本は西洋の科学を学ぼうと、多くの西洋学者を招聘した。そして、「世界史」の講師としてドイツ人のリースを招き、西洋中心史を「世界史」として受け入れたのが発端。著者は「世界史はモンゴル帝国からはじまった」の持論を持っているが、西尾幹二氏や一部の西洋学者など同調する人は多い。

一般的には東西の交流としてシルクロードが有名であるが、それ以上の大動脈となったのがトルコ・イラン/ロシア・東ヨーロッパ〜中央アジア〜モンゴルへと連なる草原地帯であった(ちなみにトルコ・ハンガリー〜中央アジア〜モンゴル・満州〜朝鮮〜日本は似た文法・語順を持つアルタイ系言語)。

古くは、ゲルマン民族大移動は中央アジアの民族大移動の玉突きとして起こり、12世紀にはモンゴル高原にキリスト教国家・ケレイト王国があり、ロシア(モスクワ)はモンゴルが基盤を作り500年間、モンゴルの配下にあり、トルコではオスマン・トルコ帝国、インドではムガール(≒モンゴル)帝国、「中国」では隋・唐(鮮卑族)や元(モンゴル人)や清(満州人)という広大な世界史の中心が中央アジアの遊牧民であった。ヨーロッパが誇る(?)ルネッサンス絵画で描かれる人物もアジア人の顔をしている。シベリアを突き進んだロシアの「コサック」のコザーク人も元々、中央アジアの遊牧民である。
このように、世界史を語る上で避けては通れない中央アジアの遊牧民の歴史が本書の前半部分である。
後半部分は主に日本と中国の関係史であるが、これもまた日中関係を考える上で不可欠な知識であろう。

70年代から90年代の著者の論文・講演をまとめたものであり、中には本書に必要ないと思えるものも若干あるが、なかなか読み応えのある本である。
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