映画化されたことなどに興味を持ち、新書版であるからと何も考えずに書店の平積みからレジへ持っていったことがそもそもの間違い。
内容は「これからはフェイスブックの時代だぜ!すごいんだぜ!」というものであり、何がどうすごいのかはさっぱり分からない。分からないのは当然で、具体的なことは何も書いていないからだ。「ツィッターと相性がいい」だからなんなのだ?そもそもごく一部の有名人や芸能人を除けば匿名でしかも緩く繋がるツィッターと実名をほとんど強要するフェイスブックでは「単に技術的にリンケージしていて使いやすい」だけでは済まされない。
考えてみれば、Web2.0だのクラウドコンピューティングだの、ネット(パソコン)業界も「マイナスイオン」や「ファジー」などの名前先行の話題が絶えない。ちょっとそっち系に強くかつミーハーな人なら「これはきっとすごいぜ!」と思うが、世間はそうは上手くいかないのが常なのだ。
この本に内容がないのは、肝心の作者がフェイスブックのことをちっとも理解していないからに過ぎない。この著書でも、ツィッターもミクシもブログもちょっと始めたけどすぐやめた(要は飽きたということだろう)と告白している。近くフェイスブックも飽きるに違いない。
この本に書いてあることならば、他のムック本や雑誌の特集記事に目を通しておくだけで充分それ以上のことまで知ることができる。
しかし最後に、この著者は非常に優秀な人であることは断言しておく。「なんだかよくわからないものを、中身のない言葉でうまいこと埋め合わせて売り上げておく」という言葉の錬金術師の真骨頂であるといえる。これが優れたセールスマンといわずしてなんといおうか。「おい、君の会社の製品には新しい、新しいと書いてあるがいったいどこが新しいんだい?」「そんなものがあるんだったらとっくにそう書いてるよ」