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日本人のためのアフリカ入門 (ちくま新書)
 
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日本人のためのアフリカ入門 (ちくま新書) [単行本]

白戸 圭一
5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 798 通常配送無料 詳細
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日本人のためのアフリカ入門 (ちくま新書) + 日本人が知っておきたい「アフリカ53ヵ国」のすべて (PHP文庫)
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商品の説明

内容説明

負のイメージで語られることの多いアフリカ。しかし、それらはどこまで本当か? メディアの在り方を問い直しつつ「新しいアフリカ」を紹介する異色の入門書。

内容(「BOOK」データベースより)

「貧しくてかわいそう」「部族対立が深刻」「発展が遅れている」…。アフリカに対する負のイメージは尽きない。しかし、それらはどの程度まで本当なのか?何が「事実」で、何が「誇張」なのか?アフリカの「悲惨さ」を強調するための人気テレビ番組の「やらせ」。事態を単純化し、誤解と偏見を煽る新聞報道…。アフリカ報道の最前線にいた記者が、日本人のアフリカ観を歪めてきたメディアの在り方を問い直しながら「新しいアフリカ」の姿を紹介する異色のアフリカ入門書。

登録情報

  • 単行本: 238ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2011/4/7)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4480066012
  • ISBN-13: 978-4480066015
  • 発売日: 2011/4/7
  • 商品の寸法: 17.8 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.1  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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By 革命人士 トップ500レビュアー
何万人死のうがアフリカならベタ記事止まり。日本と言わずとも、欧米でこんなことがあればメディアもネットもその話一色だろうに。アフリカは日本人から物心ともに遠い場所なんだと感じる。著者は南アに4年間駐在し、サハラ以南の48ヶ国を担当した新聞記者。日本人の「助けるべき、後れたアフリカ人たち」「飢餓」「部族対立」という思い込みはいまだ強固だ。現地を知る駐在記者も記事を紙面に載せるために、その思い込みに染まった記事を書かなければならない。その記事でバイアスが再生産されることを著者は指摘している。著者が本書で指摘して気づいたが、「部族」って言葉はアフリカかアメリカ先住民にしか使わない、「低開発」という差別的なニュアンスを感じる言葉だ。他地域の報道と異なり、アフリカ報道は「欧米が騒ぎ出したから日本でも…」というパターンが多いという。「アメリカが…」という前振りを入れれば、ボツになりづらいというのもなんだかなあ。

アフリカ連合と日本の外交関係の話も多い。援助疲れが言われていた90年代までとは打って変わり、支配者にカネを渡して、「国内政治に注文もつけませんし、欲しいものは何でも差し上げます。その代わり、国際政治の場で支持してね、国内の資源や経済も頂くよ」という中国。日本がアフリカ首脳を呼ぶ会議でも、もう援助を約束しないと相手にされない援助合戦の時代になりつつある。

密入国あり、リアル北斗の拳状態のソマリア、コンゴ潜入ありの著者の前作にして力作ルポ、「ルポ資源大陸アフリカ―暴力が結ぶ貧困と繁栄」とは打って変わって、本書は「屋根の下」の話や著者の思考が多くておとなしめ。でも、現場に行って考えた本書の内容は、今のアフリカ報道を読む上で示唆に富んでいる。
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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ぽるじはど トップ500レビュアー VINE™ メンバー
 「アフリカ」と聞いて一般的に日本時が持つ、ステレオタイプのイメージについて、その際にかけている色眼鏡の存在を意識し、それが何色であるかを知った上で、その色を可能な限り透明にする事を試みて書かれた本。

当たり前の事だが、見ている対象の本当の色を知るには、まず自分が色眼鏡を書けている事実に気が付き、その眼鏡の色が何色であるかを知って、その色を取り除かねばならないが、アフリカに関して部分的に実像を示す本はあるが、全般的な「色眼鏡」について書かれたものは少ない。

本書では特に民族・文化の面で大きく異なるエジプト・モロッコなど北アフリカを除く、サハラ以南のアフリカについて書かれている。

 
先ずは、ヤラセ番組の評判が高い『あいのり』での、エチオピアで、児童養護施設を舞台にした、入所している子どもの家探しをネタにした放送のやらせぶりについて、このような施設側に適した子どもの紹介を依頼した上での、恋愛バラエティ番組作り(しかも家を探す場面では、現地の誰も加わらず、日本人だけが是非を論議し、決行するという不自然さ)が、日本や欧米で可能かと問いかける。 

 そこには、アフリカが舞台だから「助けてもらう孤児」を主人公にして、構わないとの感覚があり、アフリカの人を、自己管理能力や判断力のない、適切な意思表示もできない、我々の保護の必要がある人々と見て、「自分と同じ意志決定主体」とは見なさず、上から見下ろす意識を持って接していないか、と指摘する。

 制作のフジテレビの回答も載せているが、筆者の指摘が顕在化してしまっている。

 アフリカの経済的に貧しい人々を「助けてあげたい」と思う「善意」を多くの人は持つのだろうが、それは先方の尊厳を傷つける「独善」と紙一重で、無意識のうちにアフリカを「常に援助し、啓蒙する存在」として捉えている日本人のアフリカ感を浮き彫りにしている。

そのような「色眼鏡」が、人口に膾炙しているのもメディアの報道姿勢によるところが大きい。

アフリカにも新聞各社の特派員はいるのだが、折角特派員が記事を書いて東京へ送っても、狭い新聞紙面は欧米やアジア・中東のニュースが優先され、色々な意味で「遠い」アフリカまで順番が回ってこない。

アフリカ発のニュースを、本社が取り上げるかどうかの判断は、欧米メディアに引きずられ、「アメリカで問題になっている事には無条件で反応しやすい」傾向を持っているのだが、ここでも未だに米の保護領としてしか世界的な地位を得ていない日本の姿が垣間見える。

そして紛争も、国際情勢に影響された政治勢力間の権力闘争であるにもかかわらず、メディアは、いまだに「部族対立」と言う言葉を安易に用い、あたかも大昔から続く「槍と盾で闘ってきた野蛮人の伝統的争いの延長上の出来事」であるかのように、読者に錯覚を起こさせ、日本人のアフリカ認識の形成を歪めている。

 本書は、このような呪縛=色眼鏡から脱却し、日本が忍者の国でないようにアフリカも野生と暗黒の大陸でないと先ずは知るための良書であろう。

巻末のアフリカの知見を得る10冊も良い。
ついでを言えばきりがないが、本書でも取り上げられている『アフリカを食い荒らす中国」の他、セネガルについて書いた『僕が見たアフリカの国』や、『カラシニコフ』を書いた松本仁一氏の著書などもあげておく。
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Amazonが確認した購入
南スーダンへ長期の出張することが決まってから何冊か関連する書籍を探した。最初に買ったのはスーダンに関する写真集で、川原尚行氏という在スーダン日本大使館の元医務官を務めていた方が作成したものだった。川原氏は医務官の任期終了後に日本に戻り、スーダン時代に経験した同国の医療水準の劣悪さが忘れられず、個人の資格でスーダンに(南スーダンに)戻った人である。

 そしてこの本であるが、この本の所在を知ってから、幾つかの本屋を探してみたが見つからず、やっぱりアマゾン・コムに注文して買った。これは、日本のアフリカに対する興味を暗示しているようで、著者が述べている、アフリカは日本の新聞の記事になりにくい、ということと符合しているな、と思った。

 これは密度の濃い読み応えのある本である。アフリカ全体を知る上で有益であったことはもちろん、日本のアフリカに関する報道が何に拠るものかを、取りようによっては自分の属する新聞社の批判とも思える事例をひいて率直に述べてくれたことに敬意を表したい。更に何よりもアフリカに対するまなざしの温かいことと、冷静な観察と的確な批評により状況を正確に知ることができたと思っている。 
 この本の中で注目した記述と、それに対する意見を紙面の都合もあるので二つ述べる。

1. 日本のメディアの報道と外交政策についての所感。
スーダンのダルフールの紛争やジンバブエの紛争について、英国やアメリカの同国に対する態度を見据えてから報道し始めるメディアについて意見を述べている。それに言及して、日本の外交についての記述が興味を引いた。即ち、このような日本の反応は、「反応的国家」というのだそうだ。その特徴は二つある、一つは、独自の外交を行う力を持ちながら実際には主導権を発揮することができないこと、もう一つは、外圧に答えることで一貫性と系統性を欠きながら政策を変化させていく、ということである。
私が思うに、「反応国家」の短所を見事に表しているのが、靖国神社参拝に対する政府の態度と、北朝鮮に攫われた人達を取り返せない弱腰の外交である。長所は、アメリカへの追随と核の傘の下のおける経済発展だったのだろう、これが長所と言えるかどうかは分からないが。

2. 「部族対立」という罠
この記述により、今までの考えを改めなければならないと思った。
著者は、アフリカにおける各国の国内紛争を「部族対立」という言葉でくくるのは間違っている、と述べる。アフリカ各地のほぼ全ての紛争が現代政治における失政によるものであるにもかかわらず、部族対立と言う言葉を使うがために、読者に昔ながらの野蛮人の伝統的戦いを思い起こさせている、と述べるのである。著者が、私の限られた紛争取材の経験から、と断った上で次のように述べた言葉が印象的であった。「人間は単に民族が違うあけで他人を殺害したりはしません。また、何百年も前から互いに憎みあっていたという理由だけで、自然発生的に武力衝突をするということもあり得ません。」

 その他に興味を引いた話題は、TICAD(アフリカ開発会議)、中国のスーダンでの石油開発、国連安保理改革をめぐる思惑などである。
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歪んだアフリカ観の再考を迫る
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