在日外国人が抱えている日本語や日本文化に対する素朴な疑問も、私たち日本人にとっては「そんなことに疑問をもったことがない」上に、「いざきちんと説明しようとすると言葉に詰まってしまう」ことが少なくありません。
「東京へ行く」のと「東京に行く」のでは意味にどんな違いがあるのか。
お祝いごとにお赤飯を食べるのはなぜなのか。
どうして居酒屋では「お通し」が出てくるのか?
そんな「日本人でも知らない 外国人の大疑問」を集めたマンガエッセイです。
2009年に出版された『
日本人の知らない日本語』シリーズのヒットを受けた類似企画本であるのかもしれませんが、亜流という言葉で片づけるにはもったいないほど、ためになって笑える内容に仕上がっています。
このマンガに登場するタイ人留学生はうどん屋さんでバイトしているのですが、日本人客のうち鍋焼きうどんを注文する人の多くが「今日はかぜぎみだから鍋焼きうどんを食べよう」と言うことに対して疑問を持ちます。なぜ日本人はかぜをひくと鍋焼きうどんを食べるのか?
私も確かに風邪気味のときに近所のうどん店で鍋焼きうどんを注文したことがあります。それは温かくて消化に良く、卵が入っていて栄養価が高いと思ったからです。
しかしこのマンガエッセイではもうひとつ別の視点を提供してくれます。
鍋焼きうどんは他の品よりもちょっと値段がはります。人よりも高いものを注文することに遠慮する日本人が「風邪であること」を言い訳にしているというのです。
この説に必ずしも日本人全員が賛同するとはいえないかもしれません。ですがそれでも、配慮が鍋焼きうどんの注文の裏側に他人への配慮を重視する日本人の心根が見えなくもありません。
ことぼどさように、読んでいるうちに日本人である私の姿が再発見できる気がするマンガエッセイです。