間もなく60歳になろうとする日本人だったアメリカ人。日本古来からの日本人魂が今アメリカに渡り、生き続けていると実感できる図書でした。
素人ぽい書き出し表現は親しみが持て、アメリカ人とは言っても日本人の心を掴み、読みやすいものとなっています。
日本の比較的恵まれた環境に育ち、父親の事業を引き継ぐ安泰な道を選ばず、留学の環境も整っていない当時のアメリカに渡り、苦労を重ねることで本来の自分を見出すことができた人生が描かれています。
日本は、今引きこもりの若者が増殖しており、一方で空洞化する日本の将来は海外に向けた施策に問題を抱えています。団塊世代の遺物といえる企業戦士根性、起業家精神は消滅しつつある現代日本。優秀な人間が名門大学・キャリア官僚を目指すことが一流と考えていては、日本の明るい将来は見えません。高校時代は授業をサボり、大学を目指す勉強はせずとも、アメリカというグローバルな社会に生き、恵まれない子供たちを救うことで、次世代の日本・世界を築くことの大きさを学んだと言えます。こうした精神を事業家として生かし、日本のモノづくり・人の絆の大切さを私たちに伝えることのできる1冊でした。