「日本人はなぜ世界から絶賛され続けるのか」の続編。前著では、歴史に残る日本人全般に対する見解や意見を紹介しているが、こちらはより個人の偉業に焦点を当てた内容になっている。何より、今の日本ではほとんどの人から忘れられた存在になっている偉人たちの業績を整理してわかりやすくまとめている点が素晴らしい。
塙保己一、柴五郎、佐久間勉、山田寅次郎、樋口季一郎、梅屋庄吉、坂西利八郎、鈴木敬司、インドネシアの独立に貢献した人々、梨本宮方子、浜野弥四郎、八田與一、磯永吉、末永仁、堀内次雄、野口遵、目賀田種太郎、福島安正、河口慧海、鹿野忠雄、河原操子、支倉常長、関孝和、井上角五郎、井沢修二、関行男、鈴木大拙、他
特に、戦前戦中に全身全霊をもって、あるいは巨額の私財を投じ、欧米に比べて後進地域だった当時のアジア各地の教育やインフラ整備や独立や科学及び文化の発展に尽くした人々を数多く取り上げている点が注目される。これらの人々は、第二次世界大戦の日本の敗戦とともにその功績が取り上げられる機会が激減しており、結果として日本国内においてさえ半ば忘れられている状況になっている。それを、このような一般向けにわかりやすい形で取り上げてくれた著者には、心から感謝したい。実際、日本人としての美質を維持しながらも、高い理想に燃えていた当時の人々偉業から我々が学ぶことはとても多くあるように思えた。
ただ、「日本人はなぜ世界から絶賛され続けるのか」もそうだったが、個人の写真につけてある吹き出しは特に必要が無かったのではないか。難解な内容ではないし、文章もせっかく格調高く仕上げてあるのだから、こんな付け足しをせずに出版すべきだったと思う。