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日本人だからうつになる (中公新書ラクレ)
 
 

日本人だからうつになる (中公新書ラクレ) [新書]

上野 玲
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

誰もがうつになりうる時代となった。医者は治ると言うが本当なのか?うつは低成長時代を迎えた日本の必然なのか?自身も10年の治療歴を持つ著者が記す、掛け値なしの危機的状況。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

上野 玲
1962年東京都生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、医療や福祉の取材を主に手がけるジャーナリストとして活動を開始。35歳の時にうつが発症。以来、通院・治療を続けている。「NPOうつコミュニティ」代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 189ページ
  • 出版社: 中央公論新社 (2008/05)
  • ISBN-10: 4121502779
  • ISBN-13: 978-4121502773
  • 発売日: 2008/05
  • 商品の寸法: 17.4 x 12.2 x 1 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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形式:新書
最近猫も杓子も

うつ

という言葉を使う。

著者が言うように、うつ=ノイローゼ=精神異常者

と考えられがちだった昔と比べればうつで悩んでいる人にはいくらか住みやすい社会になったともいえるかもしれない。

この本では日本の仕事文化、医療問題などからわかりやすくうつを取り巻く日本の現状を説明している。

確かに日本の企業で働くことは非常に厳しいものがある。
私自身北米、欧州で非日系企業で働いたことがあるのでよくわかる。

日本で働くことは、企業の奴隷として働く、というのは言い過ぎではないと私は思うのだがどうだろうか?

日本企業で働くことで何がつらいといえば、上から直接指令されるからやらないといけないのではなく、周りの同僚なども含め「やらないとどういわれるか、どうなるかわからない」という見えない恐怖に他ならない。
そういう意味では完ぺき主義者でなくてもうつになる可能性は多大にあると私は思っている。

日本独自のうつ対策が必要になると同時に、日本人の企業精神を根本から考える必要があると思っている。
このレビューは参考になりましたか?
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:新書
第5章以降に、急性期を過ぎたうつ病患者のあり方、社会に対してうつ病の理解を得るために、患者自身がどういうメッセージを送るべきかが熱く書かれている。それ以前の章には、一般的な日本のうつを取り巻く現状などが書かれている。
第5章のうつと社会性についての筆者の主張は重く、非常に考えさせられる。急性期を脱したもののいつ治るか判らない不安定な状況にあっても、うつだからといって家にこもって安静にしていたのでは、うつ病から脱却できないし、うつに対する社会の正しい理解を妨げることになると筆者は語っている。うつ病が社会に正しく理解されることは必要だ。そのために患者自身がうつに負けない生き方をしていることは重要かもしれない。しかし、うつを患う自分の生き方を模索する時に、広く社会に目を向けて、他の頑張っている同病の患者のことを思いやるのは難しいという気もする。そこがこの病気の孤独なところである。
10年以上もこの病気と闘いながら、患者や社会に対して病気に対する啓蒙に努め続ける筆者の努力と勇気に心から敬意を表する。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 辰己 トップ100レビュアー
形式:新書
著者はうつになって10年になる。
うつ状態がひどくなると、まるで深海魚のように海底に沈み込んだような気持ちになる。
私も、うつになって10年以上――。その間、会社も辞めたが働かないと家族を養えないから、
なんとかうつと折り合いをつけながら生活してきた。

著者はNPOうつコミュニティの代表でもあり、これまでジャーナリストとして多くのうつ患者、
精神科医などと接してきた。本書はその集大成とも言えるだろう。
上っ面をなぞったようなうつ論ではなく、経験と取材に基づいた、しっかりしたルポだ。

タイトルは、まるで日本人論のようだが、内容は少し違う。
もちろん、日本人の特性とうつとの関係についても触れられているが
ことさらに「日本人だから……」とこじつけている箇所は少ない。
むしろ本書は、現在の日本のメンタルヘルス、うつ病の状況、精神医療の現状などを、
うつ患者であり、うつを取材してきたジャーナリストである著者が
冷静にまとめ上げたものだ。

だが、医者が書く本と違って、ぐいぐいと迫ってくるものがある。
「アカルイうつうつ生活」(小学館)などで、やや「プチうつ」を煽っているようなところがあり、
わからないでもないが、ちょっと……と思っていたのだが、本書はガラリと変わって、思い切り真剣だ。
(「アカルイうつうつ生活」が不真面目というわけではない)

うつは、「自殺」という最悪の結果を招くことがある。
私は「自殺」の何割かは、「うつ病による病死」だと思ってる。
私自身、どうしようもないときは駅のホームに立たない。死を招く病なのだ。
著者も同様の考えのようで、「これ以上、うつで死ぬ人を増やしてはいけない」という思いが感じられる。
医学的な裏づけもきちんとしているし、単に「気分」や「ノリ」で書かれた本ではない。
たとえばSSRIについても、薬価まで書かれている。

「日本一過激なうつ本」――と帯にあるが、これは出版社の勇み足だろう。
過激なのではない。真剣なのだ。その思いが伝わる好著である。
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