既に大きく上昇したBRICs諸国の株価。次にくるのはVISTA諸国だ。
BRICsの専門家として多数の著作がある門倉氏が、BRICsの次の諸国の魅力とリスク、そして具体的な投資方法を紹介する。
門倉氏の著作は、うまくデータを使いながらも、あまり専門的すぎる記述もなく、興味を持って読ませる工夫がなされており、本書も非常に読みやすく、勉強になる。
今の世界経済は、インドや中国等の急成長によるところが大きく、BRICs投資は、単なるブームを超えて定着してきている。一方で、株価が高値水準になっているという見方もあり、「株価が10倍」などという極端な成長はさすがに期待しづらくなっている。そうした中で注目されるVISTA5カ国。語呂もよく、地域も分散されており、それぞれ個性的で魅力的な国が並んでいる。
現状では、これらの国への投資はアクセス手段が限られている中、日本から行える投資方法が解説されているのも魅力だ。
VISTAへの投資は、日本が望めないような急成長を遂げる可能性を持った、夢が感じられる投資である。一方で、世界経済や政治の動向次第では、夢のままで終わってしまうリスクも大きい。本書を参考に、許容できるリスクの範囲内で、成長の夢を買う投資も面白いかもしれない。
なお、「BRICsは時代遅れになった訳ではない」という指摘も重要。新し物買いだけでなく、冷静に国の実力と株価の水準を見極めて投資したいものである。
類書が少ない中、貴重な一冊。新興国投資に興味のある方は必読です。