エッセイと短編小説とインタビューが混じったような本です。
インタビューと言っても、井戸端会議に首を突っ込んだような味わいであり、創作なのか本当に聞きに行ったのかよく分からない怪しさがあります。
しかしその井戸端会議のジャンルが多岐にわたっていて、しかもあまり有益なものはない。まったくこんな話、いつどこへ聞きに行ったら聞けるんだ?というような、人を食ったものばかりです。
他の著者なら、創作では書けないよこれは、と思いますが、博識な伊丹氏なら創作もあり得ると思ってしまう。
エッセイは相変わらず極上。伊丹氏のエッセイは本当にハズレがまったくありませんね。
短編小説にも妙なものが多い。何の役に立つのか分からないような内容ですが、書こうと思って書けるものでもなさそう。
全体として、伊丹十三氏の、あの繊細で人を食ったようなキャラと底なしの博識が発揮された、怪しげな本、ということになります。