野球のデータを徹底的に分析して,
攻撃,守備,投手力からチーム力を評価する方法を解説した本.
この本を読むと,野球の見方が変わることは間違いない.
攻撃力や投手力もさることながら,漠然と守備力としてとらえていたものを
数値化するプロセスには感心した.
日本ハムの最近の安定したチーム力が
こういう手法を取り入れた結果なのかどうかはわからないが,
データにされると少なくとも結果には納得できる部分が多い.
こういう手法は骨の折れる分析であるが,
コンピュータと統計解析の進歩で可能になった手法でもある.
どこの球団もやればやれるだろうし,一般化してくれば
日本ハムの優位性も維持できなくなるかもしれない.
実際,メジャーのマネーボール理論も同様の方法を多くの球団が取り入れるようになると
優位性を維持できなくなっているようである.
とはいえ,日本では数字の見方を理解して,うまく実践できるチームが他にあるかどうかはわからない.
これは野球に限ったことではなく,数値を信用しなかったり,逆に盲信したりと,
データを読んで,それを実践にいかす文化が日本には根付いていないと感じる.
そういう意味では,この本は野球以外のことは書いていないのではあるが,
野球を引きあいに出した統計手法の導入の手本と考えるとタイトルもけして誇張ではないのかもしれない.