アメリカが日本テレビを作った、というと陰謀史観の本のようだがそうではない。
早稲田大学教授の著者は、「これでもか」といわんばかりに資料を読んだ成果を詰め込んでいる。
そこから見えてくるのは、アメリカという国の情報戦に賭ける執念である。
何が何でも、「反共メディアとしてのテレビ」を日本に作る、それも日本人にはそう気づかれぬままに。そのプロジェクトのために動き回るアメリカ政府、CIA、ロビイストの姿が活写されている。
また、その意向を知りながら、利用しようとした日本側のしたたかな男たちも面白い。
アメリカの強さは「武力」だけではない、ということがよく判る。
著者も書いている通り、これは決して過去の話ではない。