本のタイトルにもなっている、「サッカー偏差値」。
偏差値という言葉は、「なんらかの基準に基づいて、サーカーの強さを"客観的に"表したもの」という印象を読者に与えます。
偏差値とは、「特定の集団において、ある人だったり国だったりがどのような位置にいるかを表すための数値」で、計算するためにどのようなデータが必要なのかも、その計算方法も数学的にきちんと決まっています。「同じデータをそろえれば、誰が計算しても同じ値になる」、つまり「客観的に表せて他人が検証できる」のが偏差値です。計算方法は学校ではたぶん習いませんが、やり方さえ知っていれば、中学生でも計算できるくらい簡単です。
この本のタイトルを見て、そういう客観性をもって書かれた本だということを期待して買うと、大きく失望することになります。
この本には、偏差値をどのようにして出したのかも、その元になった点数も、標準偏差がいくつだったのかも一切触れられていません。作者の主観で、「日本は52」って言ってるだけなのです。
作者は「偏差値」という言葉を使うことで、自分の発言に説得力を持たせたかったのかもしれませんが、「偏差値」という客観的な言葉を根拠を見せずに乱用したために、逆にうさんくささだけが残ってしまっています。書いている内容についてはいろいろと勉強になった部分も多かったのですが、それを偏差値という言葉を使わずに説明して欲しかった。偏差値という言葉を使うなら、もっと徹底的に客観的なデータでそれを見せて欲しかった。