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日本イデオロギー論 (岩波文庫 青 142-1)
  

日本イデオロギー論 (岩波文庫 青 142-1) [文庫]

戸坂 潤
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)

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登録情報

  • 文庫: 432ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1977/9/16)
  • ISBN-10: 4003314212
  • ISBN-13: 978-4003314210
  • 発売日: 1977/9/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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10 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 今なお必読、必携の書物, 2006/11/3
レビュー対象商品: 日本イデオロギー論 (岩波文庫 青 142-1) (文庫)
 近頃、昭和史の本ばかり読んでいる。悲しいことだが、どの本も参考になることばかりだ。

 本書は、社会を暗く覆いつくた「日本ファシズム」「日本イデオロギー」を断罪する知的反抗の書である。唯物論の立場からの知の限りを尽くす本書の論文を理解するには、ある程度、哲学や同時の状況の予備知識が必要であり、決してすらすらと分かるものではないかもしれない。しかし、どの論文も、現実の思想状況の入念な分析と、真摯な思考に裏付けられた渾身の文章であることはすぐ分かると思う。文章自体は、明晰であり、悪文の類ではないと思う。また、マルクス主義の用語がたくさん用いられているからといって、教条的なところは微塵もない。

 よく考え抜かれた知の持つ力に対して、何も疑っていない著者の姿勢は感動的で大いに励まされた。

 どこも素晴らしいが、私が驚くのは、批判対象を簡単に理解させてしまう表現力である。例えば、批判を始める前に、西田哲学がどういうものか1頁くらいで説明しているところや、高橋里美の哲学をユーモアを交えて要約しているところなど圧巻だ。

 本書の背景をてっとり早く知るには、冨山房百科文庫で出ている『近代の超克』を読むのがいいと思う。少なくとも私には大いに役立った。これに併載された竹内好の論文もたいへんな名論文だ。

 かくて『日本イデオロギー論』と戸坂潤の名前は私には忘れ難いものとなった。忘れても問題のない世の中であったらどんなにいいかとも思う今日この頃であるが。
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 唯物論云々は棚に上げておいて読んでみませう, 2005/8/8
レビュー対象商品: 日本イデオロギー論 (岩波文庫 青 142-1) (文庫)
「日本主義」の肥大化がちゃくちゃくと進む中で、その欺瞞を指摘し警告
を発した書として、もしかすると再び脚光をあびる状況となるのかもしれ
ません。形をかえた復古や農本主義の臭いが最近しないでもないですし。
富裕層にみられた自由主義(いわゆる清沢らのリベラリズム)や西田哲学
もその批判の俎上に挙げられ、流行のセリフでいえば「斬られて」しまい
ます(残念!)。
おまけにディルタイやハイデガーや現象学もみんなまとめて「観念論」の
一言で切捨て。要は「形而上学」(換言すれは古典的な意味で「哲学」)
が嫌いなのです。そう「哲学」批判なわけです。読み始めたときなぜそん
なに過敏に形而上学に反応するのかよくわからなかった。
現実のダイナミズムを活写する唯一の科学的?な方法として「唯物論的弁
証法」を持上げるという図式も、現在では良つけ悪しきにつけ批判の箇所
になるのかもしれません。最も戸坂自身は、認識の根拠として客体やセン
スデータに基礎をおきうると単純に図式的に志向していたわけではなく
(そういう意味での唯物論とは異なるし明確に否定している)、現実から
浮遊した言葉のオートマティズムに抗する立脚点として、リアルな歴史を
言葉が活写するには、言語それ自身の体系的な論理性や整合性だけではな
い、リアルなものと関わる回路をもつ(と思える)方法が必要だと考えた
のだと思いました。要はダイナミックなものを抽象して固定化するときに
そこにありもしない「何か」を見てしまう(見たがってしまう)のだ、と
読めました。
文体は非常に晦渋で読みづらいが、今読んでみる価値のある一冊ではない
かと思います。
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8 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 今こそ読まれるべき本, 2005/10/9
By 
USC "Trojan" (Los Angeles,CA) - レビューをすべて見る
(VINEメンバー)   
レビュー対象商品: 日本イデオロギー論 (岩波文庫 青 142-1) (文庫)
戸坂潤は三木清と共に日本を代表する西田哲学左派の人物で、両者とも忌まわしき法律「治安維持法」により投獄され、獄死した人物である。この本は当時の日本の思想を批判した本で、戸坂の代表的な著作である。この本を読むと当時の日本の状況と現在の日本の状況が酷似していることがよく分かる。この本の批判が現在日本のイデオロギーを批判するに於いて大いに示唆に富む内容であることは確かである。この本は必読に値する本です。
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