ジャーナリストの三宅勝久さんの本。
主にニュースサイト My News Japan で連載していた記事を再編集した内容。
原子力発電の技術的問題や再生可能エネルギーの今後についての本は多く出版されている。
しかし本書はそれらの既存の本とは異なり、天下りというこれまでの原子力行政の恥部を
明らかにしたものだ。東京電力だけではなく北海道電力から九州電力まで全ての電力会社と
官僚、自治体の癒着が明らかにされており、怒りを覚えずにはいられない。
戦後まもなく各地で発足した電力会社に当初から天下りの習慣が官僚、自治体側に受け継がれている。
今後は政治家や首長らの選挙ではこれらの関係を綺麗サッパリにするよう声をあげていくべきだと思う。
(東北電力の自民党県議会員たちの受け入れは2001年に止めている)
本書の特徴でもあるが、調査に基づく多くの天下りを行った者たちの実名が記されており大変貴重だ。
原子力発電に対して肯定的な意見を持つ人達も積極派、消極派を問わず、
まだまだ世の中には多くいると思う。技術自体の原子力には魅力的な点があるのは間違いない。
しかし、一方でこれだけの腐敗構造を持っているのだという事実もきちんと受け止めて欲しい。