西尾幹二氏が、最近数年で「撃論ムック」、「WiLL」、「正論」、「Voice」といった所謂「右派雑誌」に発表した論考を集めたものだが、意外と中曽根政権以降の自民党に対する批判がもっとも濃厚である。でも、西部邁や小林よしのりらのサヨク体質の残った自称「真正保守」よりも、この人の主張の方が余程「保守」という言葉にぴったり当てはまると思う。勿論、産経的な親米路線とも違い、しっかりとアメリカの侵略体質も批判している。皇室に対する言及は本書では少ないが、近年の「開かれた皇室」に対する苛立ちは窺える。直系vs男系についてはハッキリしない。
ただ、様々な場所で短期間に発表された論考をまとめたもので、内容的には重複もあり、ややまとまりに欠けるのが難点。
個人的には、最後に収められた講演記録が最も過激でストレートに分かりやすく、お薦めである。