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34 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「本当の意味での国民経済とは何であろうか?」,
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レビュー対象商品: 日本は悪くない―悪いのはアメリカだ (文春文庫) (文庫)
本書が書かれたのは1987年、当時アメリカではレーガン政権のもと財政赤字と貿易赤字という、いわゆる双子の赤字が膨張化していた。一方の日本は貿易黒字が急速に積み上がっていった時期であり、その為に日本はアメリカからもっと輸入を拡大させろと迫られ、国内でも農産物などの自由貿易化が論議されていた時期でした。自由貿易の是非のまえに、何故アメリカが双子の赤字を抱えるようになったのか? それを冷静に分析したのが本書です。 一見週刊誌の小見出しのような扇情的なタイトルがついた本書ですが(当時の編集者が勝手につけたのでしょう)、上記の分析から始まり、今後のアメリカ経済・日本経済が辿るシナリオを明示しており、2009年の現在読み返すと、その数字に裏打ちされた的確な分析力に驚嘆します。もちろん昨年のリーマンショックをはじめとするアメリカ金融秩序の破綻にも触れられており、学者の卓越した見識は20年30年先までも射程に入れるものなのかと、畏怖すら覚えました。(もっとも下村氏は、米経済の墜落をもっと早く、執筆時から5〜10年以内とみていたようです) それでは本書は悲観的な論調なのかというと、決してそんなことはありません。 「日本の一億二千万人の生活をどうするか。よりよい就業の機会を与えるにはどうすべきか」 著者のスタンスはこの信念から決してブレることがありません。経済のグローバル化が進もうとも、根っこにあるのは日本人であるという強烈な意識。国土を愛し、そこに生きる人を愛し、国を守ろうとする信念。声高には主張しませんが、行間から滲み出てくるその思いに、心が震えます。
19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
大人の迫力。,
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レビュー対象商品: 日本は悪くない―悪いのはアメリカだ (文春文庫) (文庫)
著者は1989年にお亡くなりになっている。生前に本書に出会っていたらば、サイン貰って一緒に写真撮って「SHIMOMURA」と入ったT‐シャツを買えたのに(そんなものはない)、と悔やんだ。1989年といえば細身のギャルだったので下村氏も不気味がらずにフレームにおさまって下さったかもしれない。内容は他の方々が書いて下さっているので有難く省略させて頂くが、昨年読んだ金融危機関連本(ではないのだが本書は)の中でナンバーワンだったかもしれない一冊。一読して「うわあ、二十年後を予言してる〜」とビックリしたのだが、本書の迫力は実はそういうところではない。筆致が堂々たる大人なのである。「人間は愚かでずるくて馬鹿なのだ」と下村氏が真実よく知っていると分かるところが凄いのだ。IQが非常に高いのは間違いなかろうグリーンスパン氏が知らなかったことである。もしかしたらアメリカ人のノーベル経済学賞受賞者たちが知らなかったかもしれないことだ。これらは正しく「賢人」である人間が紡ぐ言葉の数々だと読者がよく分かる、その迫力に圧倒されるのである。経済学ってナンジャラホイの方でもいい。本物の大人って迫力が違うぞ、と瞠目する為だけにでも手に取って頂きたい。
8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
今の日本に鋭く警鐘を鳴らす予言書,
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レビュー対象商品: 日本は悪くない―悪いのはアメリカだ (文春文庫) (文庫)
20年以上も前に、現在のアメリカ経済の破綻と日本の社会問題(失業、貧困、格差)を論理鋭く予言した、日本国民必読の書。国民経済の観点から多国籍企業や特定富裕層のみの利益に走ることの危険性を説き明かす。希望を失った若者たちが大挙してウォール街を占拠する光景を著者の下村治は予見していたのではないだろうか。TPPを議論する前に是非とも読んでおきたい一冊。もう、政治家やエコノミストたちの嘘に踊らされてはいけない。
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