日本が資源のない国だという一般的な常識を払拭してくれた書であった。
日本での都市資源再利用や海洋資源の豊富さなどの研究データや資料などを列挙して著者が自論を展開しているから、興味深く読み進んだ。
が、その論拠に間違いはないと納得したものの、著者の提言が実現に向かってゆくことの困難さだけが、より深刻に認識できたような気がした。
著者も海洋資源などの国内法整備や政管業の横の連携が喫緊の課題である、と本書巻末で強調していたが、政管財の対応に期待できないのは、今次の東日本大震災にみられる与野党を含めた政治家や官僚の動きの鈍さを見ていると、過度な期待をしないほうがいいのではないか、と悲観的になりながら本書を読み終わったのである。