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最も参考になったカスタマーレビュー
36 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
日本ではデフレではない・・わけがない!!,
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レビュー対象商品: 日本はデフレではない! (単行本)
著者は物価のスペシャリストであるという。しかも、インフレ目標論者が「それに対する批判をまったく受け止めようとせず、同意しない者を経済学を理解しない素人として切捨て、冷静な議論が行われていない」現状を嘆いている。デフレこそ経済停滞の真因と考え、いろいろとその手の本を読んできた私の蒙を大いに啓いてくれるに違いない、そう期待した。一読、期待は完全に裏切られた。 この本は、一見新しい論点を加えているようであるが、基本的にはこれまですでに論破されてきたことを連ねているにすぎない。最初の2-3頁を読むだけでわかる。そこでは、1)物価を都合よくコントロールできない、2)マネーサプライをコントロールできない、そして3)インフレの副作用がある(長期金利の上昇、株塊??、債券安、円安による資本逃避)という「おなじみの」批判が挙げられている。 消費者物価指数とGDPデフレータの連続下落は確かに生じている、という(5頁)。けれどもその原因は高生産性部門と低生産性部門の共存が解消する過程による構造的なデフレである。そして、「不景気で名目所得が伸びないにもかかわらず、価格破壊のおかげで消費者はそれなりに豊かな暮らしができている」(148頁)。 これが著者の本音だ。著者は、日本はデフレ(物価下落)である、といっている(思わず、題名を読み直してしまった)。けれどもそれは望ましいもの、つまり「良いデフレ」なのだ。著者がデフレの弊害を否定するのも当然だ。 あまりに誤りが多いが、二点だけ。まず普通デフレの弊害としてあげられる失業率の上昇について。どうして著者がデフレの高まりと失業率の上昇を示すフィリップス曲線に言及しないのか不思議であるが、著者は「失業者の急増が消費停滞と密接に結びついているであろうことも容易に想像できる」(135頁)といいながら、結局は今の賃金が高すぎる、高コスト構造である、という。著者の本音は、実質賃金を切り下げることにあった!一方で上昇している現在の失業の大半が構造的失業者である、ともいうのだが、そこで出てくる『2001年版経済財政白書』のような分析には、批判も寄せられている。原田泰『日本の「大停滞」が終わる日』などはどう考えているのだろう? 第二に、帯には物価のスペシャリストとあるが、物価「統計」のスペシャリストということだ。だから、物価統計の話は詳しい。けれど、著者のいうのは、要するに物価統計にはさまざまな誤差があって利用には注意しなければならない、ということだ。こういう問題はどの国のどの統計にもいえることだが、それでアメリカのFRBやヨーロッパ中央銀行の金融政策に大きな支障が出ている、というのは聞いたことがない。 終章で「何かをしない勇気」の大切さを著者は強調する。「山中で日暮れて道に迷ったらその場でじっと夜明けを待つのが正解」(201頁)だという。しかし、比喩はともかく、じっとしていれば日本経済に「夜明け」は来るのだろうか?
5つ星のうち 1.0
発売当時に大学生であり本書を読んでも納得していないと思う,
By 素人 - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 日本はデフレではない! (単行本)
この本が2003年ということが非常に残念だ。現在を著者がどうとらえているのか、知りたい。納得できる部分が1、2割程度であとは納得できない。それは現在から過去の本を読んでいるからだと思う。 とにかく今読むともやもやする本。思い切って批判しないのは、03年当時の経済学上の論争を全く知らないから。現在から読むとこの本は終わった話だと思う。
15 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 1.0
本書のいう「デフレではない」とはただのハッタリ、読むに値しない駄本,
By 子母原心 (某県) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 日本はデフレではない! (単行本)
「日本はデフレではない」?もしかして、実は今は「インフレ」が起きているのだろうか??と考えつつ、早速1ページ目を開くとこんな記述がある。「最近、数年にわたって続く消費者物価下落に対して、戦後の日本経済に例のないデフレ状態に陥っているという指摘がなされている。他方、これは内外価格差問題を生み出してきた高止まりした物価の調整過程であり、内外価格差是正のための構造改革の成果であって、歓迎すべきことという対照的な見方もある。」「本書は後者の見方に立つが、」「現在我が国で起こっている物価下落の多くは構造的要因によるもので」 ・・・・なんだ、これはただの「良いデフレ論」ではないか。だったら本の題名を「デフレはよいのだ」「デフレは悪くない」とでもするべきだ!った。本書の主張に対して、岩田規久男、野口旭、岡田靖氏らが指摘している「誤解」ー(1)良いデフレ(「相対価格と絶対価格の混同」)(2)貨幣数量説を引用して「物価と貨幣供給量は対の関係ではない」(3)そもそも物価は意のままにコントロールできない、一旦物価が上がったら手が全く付けられない、等など、いずれも「おなじみ」の論ばかりである。 そして、「確かに持続的な物価下落すなわちデフレには、いくつかの経路を通じて経済に悪影響を及ぼす可能性が理論的には存在する。しかし、理論的な可能性と現実にどれだけの弊害が生じているかは全く別問題である」とまで言い切っている。このように「理論的可能性と現実は全く別次元だ」というのは一種の開き直りである。さてこの人は「リフレ派ち?それ以外の意見を全く受け付けない、謙虚さがない」とお説教をしているわけであるが、小菅さんもなかなかどうして、ご立派な態度であります。 これは推測だが、本書は現在よりもはるか相当前に(マスメディアで「良いデフレ論」が喧伝されていた頃、おそらく1999年からー2000年頃か)発刊が企画されたのだろう。しかし都合が付かずに発刊が大幅に遅れてしまった。ところが、発刊がまごついているうちに、今度はデフレに対する弊害論が高まってしまった。しかし、今更刊行を取りやめるわけにもいかなかったのだろう、そこで、物価統計に対する講釈をあれこれとブチ込み「デフレでではない!」という「開き直り」で刊行を「強行」したのではないかと推測している。 そう考えれば、何故に既に論破された論を性懲りも無く繰り返すという愚をしているのか、納得がいくというものである。
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