国営鉄道、私鉄の開発に賭けた12人の人々の記録である。
そのなかで、山梨県、長野県出身者の人人が私鉄開発に多いのに驚く。鉄道が山岳地帯の経済発展に欠かせない動脈であることを知り尽くしていたからだろうか。雨宮敬次郎、根津嘉一郎、小林一三、早川徳次という山梨県出身者、長野県出身の五島慶太など、商才だけではない鉄道開発の情熱を感じる。
日本の鉄道といえばレール幅が狭いものだが、東海道新幹線によって世界標準のレール幅に追いついたことは余り知られていない。しかしながら、レール幅や世界最速のスピードを競う事もさることながら、これからの日本の鉄道技術はクリーンエネルギーでの鉄道運行に期待したい。さすれば、原子力による電力不足で通勤電車が停まることもないだろう。
本書の鉄道黎明期の人々であれば、クリーンエネルギーの鉄道にどんなアイディアを実行に移すのだろうか、ふと、そんなことが頭をよぎった。