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10 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
著者は達観しているように見えるが,
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レビュー対象商品: 日本の路地を旅する (単行本)
これはものすごいルポルタージュだ。筆者の文章が上手で、内面の部分は力強いが決して感情に流されることもなく、 また史実についてはわかりやすく的確に説明されているので まるで小説を読んで いるかのように思えた。そう、なんだか「昔、われわれが子どもだった頃までは こういったことがあったんだよ」という昔話のように見えてしまっている。 本当のところどうなんだろう。 そういった読後感を持つように意図的に書かれたのか、事実がそうなのか、それとも 著者がこの問題はもはやこうなっていて欲しいという願望なのか、それがわからない。 この本だけを読んで、この問題をわかった気になってはいけないのだろうと思う。 立場や考え方の違う人達それぞれの切り口で書いているので数冊読んでみたほうが 実際の温度がわかると思う。この本は比較的ドライだ。 後半部分で著者の心の奥での悩みが書かれているが、その分を表に出さないように、 著者は歯を食いしばって生きているように見える。だからウェットな部分を極力排除して いるようだ。
33 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
日本の歴史を裏から支えた人々,
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レビュー対象商品: 日本の路地を旅する (単行本)
戦国から江戸にかけて「路地」の人々は、大名と言う上層階級の移封に伴って、全国に散らばっていった。 そしてその地方の食文化や、日常生活、芸能を支えていった。 門付け、猿回し、上層階級には許されていた食肉文化、 踊りや民謡に欠かせない太鼓づくり、剥製づくり。 これらはすべて「路地」の人々の仕事である。 中上健次が、そう読んだと言う「路地」 それは、被差別部落のことである。 著者は自らのルーツを探るべく、全国の「路地」 を旅する。 ぼくから見れば、これは日本という国の 成立の歴史を探る度でもあったと思える。 柳田國男、宮本常一といった先人の業績についで、 民俗学の、基本資料として、書き加えられる本なのかも知れない。 申し訳ないが、ぼくは著者の、感傷的な叙述を ほとんど無視して読み進んでいる。
43 人中、38人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
若い人に是非読んでもらいたい,
By Katsuya (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 日本の路地を旅する (単行本)
日本の路地を旅する、ここで言う「路地」とは、いわゆる「被差別部落」であり「同和地区」のことを指す。この本の著者上原善広氏は全国にある路地を回っている。大阪に住んでいる私にとってそういった被差別部落というのは身近な存在である。そのような地域に行けば本の中にも書いてあるが「差別反対!」のような看板が堂々と立っている。しかし大阪は比較的特殊で他の地域では「ここが路地なの?」っていう風に、見かけでは全然わからないところも多いという。 私自身、この本を読むまでは「部落」なんて言っているのは大人だけだし、このまま風化させればいいんだよ、なんて思っていた。この方法は別に絶対に間違っているとは思わない。 しかし、なぜこの地域は差別されてきた地域なんだよ、っていうのを小学生から「正しく」教えると理解されるような気がする。一例ではあるが、例えば肉屋が多い地域や太鼓作りや剥製作りが盛んな地域に被差別地域が多いと知れば、「なぜ?」という疑問が沸くと思う。 「正しく」とは難しいとは思うが、今教育現場では恐らく、同和教育月間になると「同和地区」というのが存在して、そこは差別されてきました。でもあなたたちは差別してはいけませんよ。くらいのことしか教えていないと思う。少なくとも私自身はそのように教えられてきた。 この本の内容を優しく小学生は無理としても中学生、高校生に教えることによって被差別部落が誤って理解されることはないと思うし、これくらい「正しく」教えずに中途半端に教えるのであれば、風化させたほうがよほどましだと思う。 この本は、ぜひとも若いうちに読みたい1冊である。
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