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日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ (中公新書)
 
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日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ (中公新書) (新書)

飯尾 潤 (著)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

独特の官僚内閣制のもと、政治家が大胆な指導力を発揮できず、大統領制の導入さえ主張されてきた戦後日本政治。しかし一九九〇年代以降の一連の改革は、首相に対してアメリカ大統領以上の権能を与えるなど、日本国憲法が意図した議院内閣制に変えた。本書は、議会、内閣、首相、政治家、官僚、政党など議院内閣制の基盤を通し、その歴史的・国際的比較から、日本という国家の統治システムを明らかにするものである。


内容(「MARC」データベースより)

一連の改革により、官僚内閣制から議院内閣制へと変わった日本の統治構造。議会、内閣、首相、政治家、官僚、政党など議院内閣制の基盤を通し、その歴史的・国際的比較から、日本という国家の統治システムを明らかにする。

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5つ星のうち 5.0 実態に鋭く切り込んだ良書, 2007/11/10
日本の統治構造を議論する時には、硬直的だとか、一党独裁だとか、官僚支配だとか、とかく批判的な言質が目立つこの御時世、本書は、かなり異彩を放っています。

そもそも、議院内閣制と大統領制のどちらが首相の権能が強いのか。日本の統治構造は国際的に見て三権分立といえるのか。まず、本書は、歴史や国際比較といった、少々頭の固い話題から入って、日本の姿を洗い出していきます。

その次に、官僚と政治家の間、与党の内部、官僚と政治家と利益団体、というように、徐々に分析の対象を広げ、日本独特の政策決定過程のありのままの姿を描き出していきます。

外国の思想と単純に取り入れるのではなく、政治や行政の内部事情を知らないままのワイドショー的な放談でもなく、現場の実態を積極的に取材し、学術的な分析を加えた上で、今後の在るべき姿を展望する、真に地に足の着いた議論が展開されています。

お勧めです。文句のつけようがありません。
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32 人中、30人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 思考を刺激する良書, 2007/12/21
By 馬場伸一 (福岡県) - レビューをすべて見る
(TOP 500 REVIEWER)   
これほど堅い内容でありながら、これほど面白い本は久しぶりだった。
赤線を引きまくりながら一気に読了した。
これからも、ことあるごとに読み返すことになると思う。

特にエキサイティングだったのは、日本の官僚制を「省庁代表制」と喝破したことだ。
なるほど、日本官僚制がまったく民主的正統性を欠きながら「清潔で有能な官僚」という神話を享受できていたのは、そういう仕組みがあってのことだったのかと深く納得した。

おそらくは戦時中の国家総動員体制に発するのだろうが、省庁が国民生活の隅々まで統制できていた時代が確かにあって、それを前提とすることによって、官僚が「政治家は選挙区の利害しか代表していないが、われわれは、関連領域では日本全体の代表だ」(75p)と言うことができたのだろう。

しかし、「省庁代表制」が「代表」することができた「国民」とは、戦時中ないしせいぜい50年代までの利害集団であって、その後に発生した社会集団の利害が「代表」されることはなかった。それはまさに官僚制が民主的制度の裏打ちがない閉じたサークルであったことの限界であり、高度成長以後に発生した重要な社会集団の利害を代表することに失敗しているということが、今日における政策の「手詰まり感」「閉塞感」に直結していると考えられる。

極めて明晰な分析と、有用なキータームを提示してくれることにより、色々なことを考えさせてくれる、本当に刺激的な本である。文句なくお勧めしたい。
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8 人中、8人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 日本の政治はどのように動いているのか, 2008/9/17
日本政府の政治体制がどうなっていて、どのように政策が作られてくるのかを明快に記述した本。各文芸賞を受賞したことも頷ける、素晴らしい本である。

日本は議院内閣制を取っていると言われる。しかし著者は、その実態は官僚が政策を主導する「官僚内閣制」であると主張する。また各国務大臣の力が弱く、官僚組織や族議員の力の強い日本の体制を「省庁代表制」であると説く。適切な概念の設定だ。

しかし単に「縦割り行政」や「族議員」を批判して終わる本ではない。それらがどのような歴史の中で生まれたのか。どのような依存関係にあるのか。そうして政策がどのように立案され、採用され、実行されていくのか。この過程を記述していく様はまさに圧巻である。

日本全体の利害は「省庁代表制」によって調整されていた。しかしこのシステムは、時代の変化によりうまく機能しなくなっている。近年の政治の機能不全が何であるかについても、適切な指摘がなされる。そして、小泉首相時代の改革とは、本当の議院内閣制へと移行する改革だったのだと述べる。ここは評価が分かれるところかもしれない。

概念枠の設定による議論の整理、歴史的経緯への深い理解、国外の事例と比較する眼。これらによる議論は、驚くほど明快で、爽快である。少しでも日本政治に興味があるなら、必読の本である。短命すぎた首相を嘆くTVブルースに付き合っている暇があるなら、本書を読むべきだ。


「大統領制の大統領に比べて、議院内閣制の首相の方が、権力が強い」
「内閣に非国会議員があまりに多いと問題にするのは、議院内閣制と<議員>内閣制の混同である」
「日本人が抱く大統領制のイメージは、アメリカのそれよりむしろ韓国のそれである」
と言った主張を見るだけでも、眼を開かれるものがある。
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