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日本の殺人 (ちくま新書)
 
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日本の殺人 (ちくま新書) [新書]

河合 幹雄
5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

人殺しのニュースが報じられない日はない。残忍な殺人鬼が、いつ自分や自分の愛する人に牙を剥くか。治安の回復は急務である、とする声がある。しかし、数々の事件を仔細に検証すると、一般に叫ばれる事態とは異なる犯罪者の実像が浮かび上がる。では、理解不能な凶悪な事件を抑止するために、国はどのような対策を講じているか。そして日本の安全神話はどうして崩壊してしまったのか。さらに、刑罰と出所後の生活、死刑の是非、裁判員制度の意義まで。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

河合 幹雄
1960年生まれ。京都大学大学院法学研究科法社会学専攻博士課程修了。現在、桐蔭横浜大学教授。専門は法社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 新書: 270ページ
  • 出版社: 筑摩書房 (2009/06)
  • ISBN-10: 4480064885
  • ISBN-13: 978-4480064882
  • 発売日: 2009/06
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.8 x 1.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (10件のカスタマーレビュー)
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27 人中、25人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 遊鬱 VINE™ メンバー
形式:新書
河合教授は「安全神話崩壊のパラドックス」なる古典的名著でもって、世を覆いつつあった治安悪化不安が取り締まり方針の変更による軽犯罪(自転車窃盗)のカウントが加わったことに過ぎない虚妄であることを最初に世に問われたお方である。あれから5年、犯罪白書の転向をもってようやく公的には治安悪化を煽る言説に歯止めがかかった。そして満を持してここに河合教授の二の矢が放たれた。

今度は治安悪化の要たる「殺人」をその殺人の種類毎に細かく分析・考察を加え、本当に「凶悪な」犯罪を捜し求めるという筋書きがメインである。本当に心配すべき「殺人」事件を残すべく篩にどんどんかけ「落とされて」いく(というか、身も蓋もなさ具合に随所で今年最高の大爆笑をしてしまった)様に、これで「安心」を覚えなかったらば何に安心せよというのかという読後感を覚えること請負。

個人的にはケンカ殺人、バラバラ殺人、あとは死刑の意義に関する仮説の立て方が目から鱗でした。「心の闇」とか「社会の底が抜けた」とか「実存」とかいう空念仏は微塵も見られません。さすがにそれらの仮説に対する実証は示されていませんが、それはこれからの課題でしょう。とりあえず「治安」に関心ある人間ならば、この書を通じて何らかのインスパイアを受けられることと思います。
このレビューは参考になりましたか?
21 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By kogonil VINE™ メンバー
形式:新書
統計的なデータに依拠して、凶悪事件は実は増加していない、キレるのは若者ではなく中高年である
などといった言説が増えてきていることは望ましいと思っていました。
ところがどっこい、それどころか本書によれば、そもそも統計的な傾向をまともに論じられるほどのデータ数
すら十分ではないほど「殺人」とは希なものである、とのこと。

いろんなケースに別けて詳細に個々の事例を挙げることから検討材料を示していることや容疑者の逮捕
以降のプロセスにも目を配っていることなど、本書の大きな構成上の特徴だけではなく、目鱗な指摘が
てんこ盛りです。

ほとんどが近親者によるものであり報道されるようなケースは本当に超レアケースであること、諸外国と比較
して日本は殺人が希なだけではなく“国家が容疑者を殺す”こと自体が希であること、規範は個人に内面
化されているのではなく慣習的な制度によって維持されていること、体感治安の悪化は件数の増加や凶
悪化によるのではなく犯罪の発生が特定の状況に限定されなくなってきたある種の平等化によるものであ
ること・・・などなどなど。

さらに、上述のような“事件”に関する刮目すべき指摘だけに本書は留まりません。
死刑についての指摘もさることながら、私は「裁判員制度」についての本書の指摘を強く支持します。

裁判員制度については、その運用上の瑕疵や、ちゃんと考えられていない部分が目立ち、このままでは、
ちとヤバいかもと思いつつも、その理念的な部分で、本書の指摘は重要です。
知られないまま誰かがやっていた汚れ仕事=この社会を維持する仕事を自覚すること、決定に「参加」す
ることによって制度や仕組みが“維持”されていることを自覚し、その一端を担う責任が自分にもあると理解
すること、いってみれば(やや著者の主張を超えて)市民に対するその教育的な側面への指摘は非常に
重要だと考えます。
このレビューは参考になりましたか?
14 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By たこやき21 トップ1000レビュアー
形式:新書
第1章では、殺人事件を、「統計的に傾向を推し量ることも不可能なほどにまれな事例」と留保した上で、各種統計、資料を基に類型化していく。
この第1章は、270頁弱の本書の150頁あまりを費やすのだが、読んでいて最初に思ったのは、「面白い」ということである。日頃、殺人といってイメージするような犯人の姿が崩れる楽しさと、実際の各種事件の人数などに対する興味。不謹慎とか、下世話とか言われるかも知れないが、知らなかったことを知る楽しさを感じる。
と、同時に、いくつかの事件を分析して、社会がこうだ、と論じる言説への疑念も感じる。ただでさえ殺人という統計的に希な事例の中の、猟奇事件など、これまた希な事例を並べて、果たしてどれだけの意味があるのか。読んでいて、その思いを強く感じた。

そのように、殺人を類型化した後、2章からは、殺人に纏わる司法課程や諸問題。数の減少にも関わらず、治安悪化のイメージが出来る理由を社会学的に考察する。

先の殺人の類型化などについての部分とも重なるが、まず、殺人というものを治安などについて語る際の指標とすることの難しさ、というのを何よりも強く感じた。事件の原因論などもそうであるし、被害者救済などについてもそう(例えば、最も多いのは家族殺。ということは、被害者遺族は加害者となってしまう。そのようなことを考えると、メディアでものを言えるのは、極めて限定された存在になってしまう、など。勿論、彼らを無視して良い、というわけではないが) また、「治安」と司法の関係などについても、興味深い。
終盤の社会の希薄化と日本独自の更正システムの崩壊。運用に問題点は感じるものの、裁判員制度に期待されるもの、に対しての期待は納得できた。
細かいところについて、疑問点を感じたところはあるが、全体像を追って考えるからこそ、の重要な指摘に溢れた書になっているように思う。
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最近のカスタマーレビュー
特に前半は、“殺人的”に長々と続く殺人についての解説
最後の方で著者が述べるとおり、生物界の中であらかじめ本能として
プログラムされた捕食や共食いをのぞけば、同種を殺めるのは人類だ... 続きを読む
投稿日: 2010/2/19 投稿者: 倒錯委員長
タイトルに偽りはありません(笑)
法社会学の専門である著者が、タイトル通り日本の殺人に関するこ様々な事柄を解説したものです。... 続きを読む
投稿日: 2009/12/30 投稿者: 哲学する河童
裁判員になったら一応読んでおくべき本
この本から学ぶべきことを一つだけあげるならば、メディアは必ずしも真実を伝えないという言い古されてきたこと。マスメディアからの情報で予断をもった人が裁判員になること... 続きを読む
投稿日: 2009/9/21 投稿者: たけ
違和感の残る裁判員制度への態度
全体として科学的といえる論証には概ね同意できる。ただ、どうしても違和感が残るのは裁判員制度を肯定する著者の論拠だ。「(裁判員としての)刑事裁判への参加は、人生を深... 続きを読む
投稿日: 2009/9/12 投稿者: もなか
言葉にもっと気を配って欲しかった
 本書は,殺人事件を類型別に整理して,類型ごとの
犯人像を分析,その結果から,「殺人犯」という言葉... 続きを読む
投稿日: 2009/8/31 投稿者: K
好著。だが不満も
殺人について統計を丹念に読み解き、的確に分析した好著である。事件が報道されるかは、メディアにとって、そして視聴者であるわれわれにとって興味深いか否かによって決まる... 続きを読む
投稿日: 2009/8/11 投稿者: 以丸
「殺人」の固定概念を見直す意欲作―
本書は、法社会学を専門とし

桐蔭横浜大学教授である著者が、

日本で起きる殺人事件の実情を分析する著作です。... 続きを読む
投稿日: 2009/7/17 投稿者: ☆juri+cari☆
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