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日本の歴史 (6) (中公文庫)
 
 

日本の歴史 (6) (中公文庫) [文庫]

竹内 理三
5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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登録情報

  • 文庫: 559ページ
  • 出版社: 中央公論新社; 改版 (2004/10)
  • ISBN-10: 4122044383
  • ISBN-13: 978-4122044388
  • 発売日: 2004/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.7  レビューをすべて見る (3件のカスタマーレビュー)
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12 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By アナスタシア トップ1000レビュアー
形式:文庫
 東国で起こった平将門の乱から平氏が壇ノ浦で敗退するまでの平安時代末期を扱った歴史本、この時代は源頼朝の華々しい登場に比べると地味な時代で、あまり面白いできごとがないという印象を抱かれる方も多いと思う。しかし、私のように、そういった時代だからこそ新たな発見があるという期待を抱いて読むと「こんな時代だったのか!」「こんなことがあったのか」といった感動を得ることができる。本書は写真や挿絵が多く、文章の補足的な役割を見事に果たしている。個人的には伊賀国にあった荘園をめぐる東大寺と藤原氏の争いなど、土地を巡る人間の欲望むき出しの争いが何とも人間くさくて、現代の土地売買を巡る争いと全く同じことを1000年前から繰り返していたことが分かり面白かった。他にも前九年後三年の役で華々しい活躍をした源義家の息子や弟に悩まされた不幸な晩年、仏に仕える身であるはずの僧兵の傍若無人な振る舞い、公家に侍(さぶらう)存在だった武士が太政大臣にまで上り詰める過程、奥州藤原氏と京都摂関家の対立など面白い話が多い。鎌倉時代がどういった経緯でスタートしたのかということを本書は教えてくれる。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 古本屋A トップ1000レビュアー
形式:文庫
前九年の役、後3年の役のややこしい土豪の関係を克明に描く前半が魅力。武士とは何者なのか、その起源よりも、武士の体質が克明に描かれ、それがなにがしかの回答になっていると思う。本巻は、兵士の隆盛から滅亡までを描いている。此の巻で感じることは、武士の本質はどちらかというと、謀略、裏切りにあって、その運用に独特の感と執拗さが感じられる恐ろしげな存在だということだ。これは、別の巻、たとえば、「戦国時代」の巻に出てくる毛利家や、「江戸開府」の巻における、家康の執拗な謀略にまで通じるものだと思えた。単なる暴力のプロフェッショナルではなく、それを駆使して他者を倒壊せしめるための手段と性格に独特なものを感じた。また彼らは無頼の徒ではなく、婦女子に対する強姦や暴力には抑制があるのが原則で、また自身が生き延びるためには近親の情等に動かされないための意図的な意志の鍛練をしていることもわかる。本巻は、「陸奥湧話記」「愚管抄」など一般読書人が簡単に手を出さない古典を随所に紹介しながら当時を再現する手腕は見事で、これら古典を紐解こうと思わせるに十分な力がある。巻末の解説によると著者は、「偶然とは何か」を書いた高名な日本の統計学者(竹内啓氏)の父親とのことでそれも驚きだったが、かなりな高齢で文化勲章を授与されていることなどを見ても、息の長い本物の大学者であったことを素人ながらに感じたものだ。なお、此の巻では、平将門、藤原純友の乱は扱われていないことを付言しておく。
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11 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:文庫
 藤原道長が世を去ってから、源平合戦の終わりまでを描く本書は、侍という使用人が、勇躍、国の主へと伸し上がる物語です。特に地方の動きを丹念に追っていて、手に汗握る面白さとはいきませんが、日本中の荘園の個別の事例を載せてくれているのは、当時の貴族や、徐々に力を付け始めた農民たち、そしてそれに押されるように負けぬように踏ん張り、大きくなっていく武士の実情をその背景から垣間見えて、とても示唆に富んでいます。まじめに、しっかりと読んでいけば、興味深い事実を知ることが出来ると思います。

 私は歴史家の書いた本を読むときには、この人は、人間をどれだけ大切にしているのかを評価の基準にしているのですが、実証的な記述の目立つ内容ながら本書は十分私の希望をかなえてくれる内容でした。開口一番「はじめに」で、「今昔物語」の評価について、国史や戦記に続いて「さらに重要な資料」と言及し、きっとしかるべき出典があるに違いないと高く評価しているなど、説話集だといって貶めない、当時を生きた個々人のエピソードをしっかり汲み取ろうとする姿勢であると見えました。もちろん著者はちゃんと学問的な理由を以ってそれを資料と言っているということは言うまでもありません。それに土地関係の裁判資料などの紹介によって、国司以下の一般人の動きがとてもよく見えて、生きている古代人がそこにある、といった感じです。
 もちろん、いわば、歴史の本筋にあたる、京都での天皇家や摂関家の歴史もしっかりと把握されています。ただ私は、この時代の天皇に対しても敬語が使われているのにはちょっと抵抗を感じました。明治生まれの著者としては習慣的なものなのでしょうが、今上天皇にならまだしも歴史になった人に敬語を使うにはどうでしょう。

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