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日本の森にオオカミの群れを放て―オオカミ復活プロジェクト進行中
 
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日本の森にオオカミの群れを放て―オオカミ復活プロジェクト進行中 [単行本]

吉家 世洋 , 丸山 直樹
5つ星のうち 4.0  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

 シカや野生化したヤギによる食害など、生態系の乱れが山野の自然を破壊し、大きな問題になっています。これは、生態系の頂点種であるオオカミが滅びたことで、生態系の均衡が乱れて連鎖反応的に崩壊し、自然環境が荒廃していくのです。生態系を保つオオカミの巧みな行動は、人間には真似ができません。

 本書では、日本の自然崩壊が限度を超え、手遅れにならないうちに、オオカミを復活させ、山野に放つことの必要性を紹介しています。

 オオカミの復活計画は、アメリカなどの海外諸国では既に実施され、荒廃した自然が着実に回復の方向に向かっています。日本の復活計画では、移入するオオカミとして、中国・大興安嶺の野生オオカミが選ばれています。そして研究の結果、国内の復活候補地として、釧路湿原国立公園、日光国立公園、秩父多摩甲斐国立公園、丹沢大山国定公園、飛騨木曽川国定公園、吉野熊野国立公園、九州中央山地国定公園などが挙げられています。

内容(「BOOK」データベースより)

オオカミが日本の自然を救う。最先端の生態学に基づいた合理的な自然の修復計画。

内容(「MARC」データベースより)

ニホンオオカミ滅亡後100年。シカやイノシシが大増殖し、森林被害は深刻になるばかり。強力な捕食者がいないと生態系は破壊されるのだ。中国からオオカミを移入して日本の自然を蘇らせようというプロジェクトの物語。

出版社からのコメント

日本からオオカミが姿を消して1世紀足らずがたちます。本書では、日本の自然崩壊が限度を超え、手遅れにならないうちに、オオカミを復活させ、山野に放つことの必要性を紹介しています。こうしたオオカミの復活計画は、アメリカ、ポーランド、スイス、イタリア、スペイン、ポルトガル、ギリシャなどの海外諸国では既に実施され、荒廃した自然が着実に回復の方向に向かっています。
 日本のオオカミ復活計画は、日本オオカミ協会が設立された1993年からスタートしました。

 古来日本ではオオカミは神の使いとして尊重され、全国各地にオオカミを祭った神社が残っています。このことからも分かるように、オオカミは本来人間を襲うような動物ではありません。正しいオオカミと生態系に対する認識が、本書を通して、一人でも多くの方に広まることを願っています。

著者からのコメント

野生のオオカミ、見たことありますか?
 日本の自然生態系の頂点には、もともとオオカミがいました。彼らが絶滅して約1世紀。生態系を健全に保つ頂点種が欠けた日本の自然は、すでに崩壊が急速に進んでいます。この崩壊現象は人の力では止められません。唯一の有効策はオオカミの導入、復活のみ。

 実は、それを実現するオオカミの復活プロジェクトが、10年前から開始されているのです。プロジェクトの中身は、自然界の意外な新事実と、日本人の心から絶滅しかけているセンス・オブ・ワンダーに満ちています。

著者について

吉家世洋(よしや くにひろ)

科学ジャーナリスト。ノンフィクション作家。1946年、横浜市生まれ。科学技術庁担当の新聞記者、理工系シンクタンクの研究員、科学雑誌編集長などを経験後、独立。新聞、雑誌などに、自然科学、バイオテクノロジー、それに、アウトドアものなど、幅広い記事を書いている。著書には、10年以上のロングセラーとなった「育ててみようシリーズ(カブトムシ、クワガタムシ、ザリガニ、スズムシなど全6巻)」などがある。

丸山直樹(まるやま なおき)

東京農工大学農学部教授。農学博士。日本オオカミ協会会長。1943年、新潟県栄村生まれ。同大卒業後、新潟県林業試験場技師。68年、同大学自然保護学講座助手。以来、一貫して野生動物の研究に従事。元々はシカの生態を研究していたが、シカの天敵のオオカミが、日本の自然生態系の頂点種として不可欠の存在であることを痛感、93年、日本オオカミ協会を設立してオオカミ復活プロジェクトを開始した。徐々に理解が浸透、現在では熱心な協力者が増え、復活実現の手応えは最近特に強まっているという。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

吉家 世洋
科学ジャーナリスト。ノンフィクション作家。1946年、横浜市生まれ。科学技術庁担当の新聞記者、理工系シンクタンクの研究員、科学雑誌編集長などを経験後、独立。新聞、雑誌などに、自然科学、バイオテクノロジー、それに、アウトドアものなど、幅広い記事を書いている

丸山 直樹
東京農工大学農学部教授。農学博士。日本オオカミ協会会長。1943年、新潟県栄村生まれ。同大卒業後、新潟県林業試験場技師。68年、同大学自然保護学講座助手。以来、一貫して野生動物の研究に従事。93年、日本オオカミ協会を設立してオオカミ復活プロジェクトを開始(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

抜粋

 人間が今ほど多くなかった昔、日本列島には広大な原生林が広がっていた。北海道も本州も四国や九州にも、豊かな森林が茂っていた。

 森林は何万年も前から、様々な動植物や微生物の、微妙な生態系バランスによって維持されていた。そして、その森林生態系・食物連鎖の頂点にはニホンオオカミやエゾオオカミがいた。オオカミは、森林が主体の、日本本来の自然環境を象徴する存在だったのだ。

 だが、特に明治時代以後、日本の自然は人間のために大幅に破壊され、多くの野生動物や植物が激減した。中でもオオカミは人間の影響を強く受けた。明治から大正にかけて狩猟法が整備されていなかったため乱獲が横行し、彼らの餌のシカなどが激減した。オオカミ自身も銃や毒餌で殺害され、さらに、海外から伝播した伝染病に追い討ちをかけられた。

 そのため、日本のオオカミは約一〇〇年前に絶滅したといわれている。

 自然破壊は、特にここ一〇〇年ほど、世界各地で急速に進行してきた。しかし最近、各国で、荒廃した自然環境の修復が人間自身の将来に関わる大事な課題として重視されるようになった。

 日本でも、自然環境の修復は重要課題だ。日本本来の自然環境は、森林生態系が主体だった。だから日本の場合、自然環境の修復は、森林生態系の修復、復元が本筋になる。ただし、これが、なかなかどうして、そう簡単ではないのだ。(中略)

 だが、手がかりは皆無ではない。最近大きく進んだ生態学の研究のおかげで、まだ少しだけ残っていることがわかってきた。
 その、わずかに残った貴重な自然の手がかりのひとつ。それが、ほかでもないオオカミなのだ。
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