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日本の幸福度  格差・労働・家族
 
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日本の幸福度  格差・労働・家族 [単行本(ソフトカバー)]

大竹 文雄 , 白石 小百合 , 筒井 義郎
5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 3,150 通常配送無料 詳細
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商品の説明

内容紹介

アンケート調査によって集められたデータを経済学の手法で分析することによって、「幸福度」を客観的に分析する。

内容(「BOOK」データベースより)

GDPが増えても幸せは増えない日本―。ミクロ・データ分析により、日本人の幸せの姿を描き出す。

登録情報

  • 単行本(ソフトカバー): 284ページ
  • 出版社: 日本評論社 (2010/7/25)
  • ISBN-10: 4535555982
  • ISBN-13: 978-4535555983
  • 発売日: 2010/7/25
  • 商品の寸法: 20.8 x 15 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本(ソフトカバー)
幸福についての経済学、計量経済学的な研究の啓蒙書として、日本語で読めるしっかりした内容の本だと思います。
ただし、まったくミクロ経済学や計量経済学の知識がないと、少しとっつきにくいところはあると思います。

幸福という非常に主観的で、とらえどころのないものを、同じく効用という主観的で、個人間比較が難しい概念を基礎として成立している経済学の道具立てで分析するのはある意味とても自然なことだと思いますが、一読してみて、やはりまだ突っ込みが足らないというか、課題が山積みなのだなと感じました。

この本では、どのような条件の人が幸福を感じているか、感じていないかについて、アンケートのデータを統計学、計量経済学的な手法で検証し、その結果を紹介している章が多く、それ自体は大変興味深く、考えさせられます。(幸福なのは男性?それとも女性?)

しかし、主観的な幸福度を単純に性別、年代、所得、資産・・・などの「客観的」指標に回帰して得られた事実を、どのように解釈するか、そのような結果が得られた、生じたメカニズムはなにか、それをどう評価すべきか、などほとんど解明できていないし、どのような展望があるのか、整理しきれていない気がします。

以上のような疑問や不満にヒントを与えてくれるのが、幸福研究がはらんでいる方法的な課題について議論している第3章「経済学における主観的データの意義と問題点」です。
この章は常々主観的な要素についての研究に対していくつか疑問を感じていた私にとっては、同じような問題を感じている人が結構いて、いくつかアプローチがあるということを知ることができ、大変参考になりました。この章が、本書全体の気分というか雰囲気ををすこし引き締めて、全体に良い本にしていると思います。

主観的な概念をさらに主観的な構成概念で説明することが、たとえば共分散構造分析などではよく行われていると思いますが、そのような分析に若干胡散臭さというか、不安感を感じている人にとっても3章は参考になるのではないかと思います。

とにかく面白いです。
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4 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 水の助 VINE™ メンバー
形式:単行本(ソフトカバー)
人口が減り、それに伴いGDPも減少していくことが確実されている日本。
カネ以外のモノサシが、今後とても重要になっていくんじゃないか。
なんてことを思い、本書を手に取った。
興味深いデータとその感想をいくつかあげる。

●幸福度は年収700万まで向上し、それからは逓減していく。1700万〜1900万だと減少する。

これは、所得があがるほど、幸福度も青天井であがっていくわけではないことを示しており、
「人生、カネじゃない」という根拠にもなるデータである。
しかし、700万までは正比例で幸福度も向上するわけで、
カネは人生を豊かにすることも同時に示している。
フツーの人にとって理想の年収は700万といって良いのではないか。
といっても、昨今の経済事情では、ひとりで700万稼ぐのはとても大変だ。
夫婦二人で700万を目指すことが、現実的な指標になると思う。

●同じ所得という条件で、無業者と就労者を比較すると、就労者のほうが幸福度が高い。

仕事はそれ自体が歓びであり、必要とされている実感が湧き、自己肯定感にもつながる。
一に雇用、二に雇用、三に雇用なのだ。
などと総理大臣が言う根拠は、このデータをもとにしているのかもしれない。
また、ベーシックインカム反対論の根拠のひとつにもなりえる。

本書では所得保障ではなく就労支援に財源を充てるべしと主張しているのが、
ちょっと立ち止まって考える必要がある。
現実の政治の世界では問題がすり替わり、就労支援ではなく雇用保障に財源が使われている。
具体的には、雇用助成金。
広い意味では、エコカー減税やエコポイントも、特定分野の雇用保障になっていると思う。

「仕事に就くことで得られる幸せ」と「今の会社で雇用され続ける安心」をイコールで結んではいけない。
これは、厳密に分けて考えるべきだ。
後者は、組織の存続のために、税金が際限なく注ぎ込まれる状態に陥っている。
生産性がないところにカネをつっこんでいるわけで、財政赤字がふくらむばかりだ。

多くの経済学者が主張するように、
解雇規制を緩和→雇用の流動化促進→労働生産性の向上
が合理的なのだろう。
しかし、物事がそう進まないのは
経済合理性では解決できない、
宗教にも似た「年功序列・終身雇用という幸福観」のせいだと思う。

経済性と宗教性を併せ持った問題を、
どうハンドリングするかがこれからの政治の大テーマだと思う。

 
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6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By つくしん坊 トップ500レビュアー
形式:単行本(ソフトカバー)
 「幸福のパラドックス」というものがある。「所得が増えても、幸福度はそれほど変化しない」という現象である。実際、日本は経済大国であるにも関らず、世界価値観調査2000によれば、日本の幸福度は77か国中の26位であり、その他の国際比較でも日本の幸福度はかなり低い。なぜこのような現象が起こるのであろうか?

 本書は、日本独自のデータ(大阪大学COEアンケート調査)を中心に、幸福度を科学的に分析している。上記の「幸福のパラドックス」の究明のほか、性別、年齢、学歴、職業、所得・資産、宗教の有無などと幸福度との関係が分析されている。なるほどと思える結果が多いが、それが科学的に裏付けされたことに意義がある。

 本書の結論としては、経済学者の分析らしく、物質的な豊かさの追求に意味がなくなることはない、としている。本書のような分析を用いて、人々の幸福度が増すよう、福祉などの厚生政策が総合的にデザインされる時代が来て欲しいものである。
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