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日本の失敗―「第二の開国」と「大東亜戦争」 (岩波現代文庫)
 
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日本の失敗―「第二の開国」と「大東亜戦争」 (岩波現代文庫) [文庫]

松本 健一
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

日本はなぜ無謀な戦争に突入し敗れたのか―ヨーロッパ諸国から同時期に文明国と認められた日米宿命の対立の根底には、中国問題があった。その端緒「対支二十一ヵ条の要求」から敗戦に至る軍人、政治家、思想家、ジャーナリストたちの言動を検討し、誤りを摘出する。多彩な登場人物が織り成す壮大な思想のドラマは論争を呼ぶ。

内容(「MARC」データベースより)

幕末期に行われたのが「第一の開国」だとすると、大東亜戦争当時は「第二の開国」と言えるだろう。「第三の開国」を迫られている現在の視点から、「第二の開国」期に何が改革されようとし、何が残されたのかを考える。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

登録情報

  • 文庫: 399ページ
  • 出版社: 岩波書店 (2006/6/16)
  • ISBN-10: 4006031343
  • ISBN-13: 978-4006031343
  • 発売日: 2006/6/16
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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形式:文庫
 被害者の立場でしか語れない平和論、勝つか負けるかの二元論しか持ち合わせない戦争観、戦争行為自体の正当化、等々。太平洋戦争をめぐる議論は、それをしたところで何の解決にもならない議論に終始してきたように思う。そういった閉塞感を打破する要素がこの本では語られているように思う。

 本書では、太平洋戦争がいかなる理由をもってしても正当化できる代物ではないことを、当時の日本の政治・法制度上の欠陥も含めて明快に示している。そこで検証されている出来事の一つひとつを読んでいくと、戦争をおこした当時の人びとと現代の私たちの政治感覚、国際社会理解というものに、さほど変わりがないことに気付かされる。

 そしてそのことにこそ、筆者の語る「第二の開国」の問題性と「第三の開国」の重要性がある。敗戦という形でもって始まった「第二の開国」を無条件に善とし、自己の力で社会を再構築することがなかったところに戦後日本の問題性があるのであって、「第三の開国」期にあたる現在において、その再構築を行うことが重要だと筆者は言いたいのだろう。

 最近の政治・外交に関する発言を耳にするとき「もう一度太平洋戦争をやらないと、どれだけとんでもない事をやろうとしているのか、わかんないんじゃないのか」と思ってしまうことがある。そうした危険な状況にある今、私たちには鋭い政治感覚と正しい国際社会の認識が求められていると感じてやまない。
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24 人中、16人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By fujiwara VINE™ メンバー
形式:文庫
北一輝研究などで知られる松本健一が,何故日本があの愚かな選択,すなわち太平洋戦争をしたのかについて迫った傑作である.

戦前の大事件である2・26事件と満州事変の背景とその後の処理が後の開戦に繋がったこと,そしてその背景には「統帥権干犯」という軍部にとっての魔法の杖があり,なりよりその「統帥権干犯」を以て軍部の暴走を許した背景には鳩山一郎や犬養毅らの政党政治家の責任があり,自ら政党政治を崩壊させてしまったことを,まず明らかにしている.

だが,松本は開戦に到るには当時の日本人の「精神的鎖国」があったと看破する.「八紘一宇」や「皇道」,「大東亜共栄圏」という言葉の元,皇国史観というおよそ他国からすれば理解できないイデオロギーに国民が酔っていたのである.すなわち,日本の皇室には世界的普遍性があり,日本すなわち皇室を世界化しようというイデオローグがあった,そして,松本はそれには西田幾多郎を中心とする京都学派の哲学があったことを明らかにする.彼らの用いた「世界史の哲学」という用語は戦争によって形成されるであろう新たな世界史の中での日本の位置づけについての議論であるが,この言葉自体が当時の日本人が国際社会の中で自らの位置を相対化できなかったことを明らかとしているだろう.

そして松本は,日清戦争,日露戦争,大東亜戦争における天皇の開戦の詔を比較して決定的な違いがあることを明らかにする.それは日清,日露のそれには「国際法を遵守」してという趣旨の文言があるが,大東亜戦争のそれにはそのような文言が一切ないことである.これもまさに日本が国際社会の視点を持っていなかったこと明らかにしている.その結果が,『戦陣訓』の「生きて虜囚の辱を受けず」との思想と相まって,軍人・民間人の多量の無駄な死と捕虜の虐殺に繋がったのであった.

とにかく,この本を読めば「日本は列強に強いられて戦争に突入した」「戦争をする以外に道はなかった,しかたなかった」などの正当化は一切できないことが明らかとなるだろう.私からすると,今日の日本の一部は再び松本の言う「精神的鎖国」に向かいつつあると感じられる.再び日本が愚かな選択をしないためにも,できるだけ多くの人に本書を読んでいただきたいと思う.
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形式:文庫
大東亜戦争時代の日本の失敗を追及したもの。

大日本帝国軍が何故失敗したかを、

豊富な事例で完璧に証明しています。

天皇を現人神としてボスに戴き、同じ明治憲法下の軍隊であったが、

明治時代と昭和時代の大日本帝国軍の違いも明確に説明される。

左翼向けの本かと思われるが、天皇の行った素晴らしい事も明記しているし、

右翼でも左翼でも、正しい歴史認識と国際常識を身に付けたい人は必読の書である。

様々な知識人を紹介しているのも、教養人には面白くて仕方がない。

俎上に上がった人物名を列挙すると、

斎藤隆夫、鳩山一郎、秋山真之、伊藤正徳、北一輝、満川亀太郎、大川周明、頭山満、中野正剛、吉田茂、大隈重信、吉野作造、石橋堪山、三宅雪嶺、中曽根康弘、司馬遼太郎、犬養毅、田中義一、板垣征四郎、石原莞爾、緒方竹虎、小澤開作、高杉晋作、本庄繁、中江丑吉、出口王仁三郎、遠藤三郎、藤岡信勝、浅田彰、蓑田胸喜、西田幾太郎、和辻哲郎、太宰治、坂口安吾、島崎藤村、井上哲次郎、丸山真男、紀平正美、山田孝雄、重光葵、竹内好、武田泰淳、花田清輝、黒澤明、保田興重郎、岡倉天心。

どうです、読みたくなったでしょう。

南京大虐殺ネタもあるが、松本健一氏はテキトーに3〜5万人説でよいそうです。

南京大虐殺を論ずるのに人数を論ずるな!という明確な指摘をしておられます。

実行犯の大日本帝国軍にとっては、一人も虐殺などした覚えはないのである。

捕虜を「処理」しただけである。

ジュネーブ条約を守らずに戦時捕虜の人権を認めない、

大日本帝国軍の野蛮な体質を論じるべきなのである。
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