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日本の地名 (岩波新書)
 
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日本の地名 (岩波新書) [新書]

谷川 健一
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

楠船を操り黒潮の流れに乗ってやって来た海人族.白鳥伝説とともに移り住んだ夷たち.山深い中央構造線に沿ってたどる鍛冶神の足跡.各地に残された地名こそ弥生の時代から近世まで,名もなき人々の暮らしの記憶を伝えてきたものであった.これら小さな神々のあとを丹念にたどりながら,文書に記されないもう1つの日本の歴史を読み解く.

内容(「BOOK」データベースより)

楠船を操り黒潮の流れに乗ってやって来た海人族。白鳥伝説とともに移り住んだ夷たち。山深い中央構造線に沿ってたどる鍛冶神の足跡。各地に残された地名こそ弥生の時代から近世まで、名もなき人々の暮らしの記憶を伝えてきたものであった。これら小さな神々のあとを丹念にたどりながら、文書に記されないもう一つの日本の歴史を読み解く。

登録情報

  • 新書: 226ページ
  • 出版社: 岩波書店 (1997/4/21)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4004304954
  • ISBN-13: 978-4004304951
  • 発売日: 1997/4/21
  • 商品の寸法: 17.2 x 10.6 x 0.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
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愛が漲ります 2009/10/25
形式:新書
導入部の控えめな地名由来のエピソードだけで、谷川氏の地名に対する深くて暖かい共感に満ちた思いに感動させられる。読みやすい文章ではない、結構癖があるし、学者さんとしての正確さを重んじた几帳面な文章である。でも熱い思いが伝わってくる。圧倒されて一気読み必至である。個人的には、自分の少し特徴のある苗字がいかなる由来のものか知ることができ、日本に初めて渡ってきたご先祖様に対面したような衝撃だった。父から断片的に聞かされた家系の由来が一々合致し、ああそうだったんだと、納得させられた。また居住しているあたりの地名由来を知って、今もその記憶がこの地域に生きていることを実感もした。
歴史的記憶と言えば、書物になっているものが一番正確で信頼しうるものという思い込みがある。しかしそれよりもっと古く、口伝え、あるいは地名としてだけ残っているような民間伝承的な歴史的記憶が、官製的な歴史よりずっと長く正確に人の歴史を伝えていることもあると、足を使った丁寧な調査によって証明されていると思った。
地名はただの記号じゃないんだ、私と同じく、今日の暮らし明日の暮らしを求めて生きてきた人と土地の絆を表しているんだと知って、心に愛が漲ります。
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20 人中、19人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 宣長さん トップ50レビュアー
形式:新書
 地名は単なる標識の符号ではない。「奥の細道」の冒頭に「道祖神の招きにあひて」とあるが、著者は三十年もの間、地名という土地の精霊に招かれて各地に取材の旅をした。そういう意味からすると、本書は「土地の精霊との対話」と言えるのかもしれない。
 地名の中には呪力をもって私たちを魅惑するものもある。いくつかの例を挙げる。
 芭蕉は「尿前の関」で尿前(しとまえ)の地名で俳諧的詩心をゆさぶられて、次の名句を作る。「蚤虱馬の尿(ばり)する枕もと」 アイヌ語でこれと同じ意味をもつ地名が「下前」で津軽半島にある。その突端に「母衣月(ほろつき)」という地名がある。これはアイヌ語でポロトゥキ(大酒椀)の意でその形に深くえぐられた湾ということである。
 沖縄のコザ市は合併して沖縄市になった。更に以前には越来(ごえく)村であった。旧王国のゆかしい昔を偲ばせる越来という地名は美しい日本語の財産目録に載せてよいものであった。惜しいことである。地名は私たち日本人の感覚や感情をゆさぶる力を持っているのである。
 地名の改悪…その無神経ぶりは本土の行政地名にも現れている。高知県の南国市。新潟県の上越市(直江津と高田の由緒ある地名を捨てて)。岐阜県郡上郡明宝(めいほう)村はかつて明方(みょうがた)という中世以来の伝統をもつ村名であった。
 地名の改竄は歴史の改竄につながる。それは地名を通して長年培われた日本人の共同勘定の抹殺であり、日本の伝統に対する挑戦である、と強く信じて著者は地名の保存と研究に努力されている。
 本書は平成の大合併に遡ること10年前の著作である。この度の合併で消えた由緒ゆかしい名に関してご意見を伺いたいものである。
 
 
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By 哲学する河童 トップ500レビュアー
形式:新書
日本各地の地名の意味・起源を探る興味深い内容です。

ただ、せっかくの面白いテーマなのに文章が硬過ぎるのと、もう少し上手に各地名のエピソードをまとめてくれていたらもっと読みやすかったと思います。
初めから延々と日本各地の地名を追っていくばかりなので、個々のエピソードはとても面白いのですが、どうしてもまとまりがないと感じてしまいました。

しかし、「日本の地名をもう少し大切にしよう」と読者に訴えかける本書の意義はそんな些末な問題によって失われることはありません。
本書を読めば、当たり前のように存在していると思われている日本の地名を、もう一度考え直すキッカケになることは間違いないと思います。
著者の地名に対する愛情がビシビシ伝わってきますよ(笑)
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