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日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点
 
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日本の「安心」はなぜ、消えたのか 社会心理学から見た現代日本の問題点 [単行本]

山岸 俊男
5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (28件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

偽装国家ニッポン!?
いつからこの国は「嘘つき」だらけになってしまったのか?
その驚くべき真相を最新の心理学が鋭く解き明かす!

●構造改革が「安心社会」を崩壊させた
●日本人とは「人を見たら泥棒と思え」と考える人々だった
●「渡る世間に鬼はない」と楽天的に考えるアメリカ人たち
●実は日本人は集団行動よりも一匹狼のほうがずっと好き
●「心の教育」をやればやるほど、利己主義者の天国ができる
●いじめを深刻化させる本当の原因は「傍観者」にあり
●なぜ日本の若者たちは空気を読みたがるのか
●どうして日本の企業は消費者に嘘をついてしまうのか
●武士道精神こそが信頼関係を破壊する
                   ~本書の内容から~

内容(「BOOK」データベースより)

偽装国家ニッポン!?いつからこの国は「嘘つき」だらけになってしまったのか?その驚くべき真相を最新の心理学が鋭く解き明かす。

登録情報

  • 単行本: 264ページ
  • 出版社: 集英社インターナショナル (2008/2/26)
  • 言語 日本語
  • ISBN-10: 4797671726
  • ISBN-13: 978-4797671728
  • 発売日: 2008/2/26
  • 商品の寸法: 18.8 x 13.2 x 2.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.4  レビューをすべて見る (28件のカスタマーレビュー)
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115 人中、104人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
昔に比べて今の社会が悪くなったのは、人々の心が堕落したからだ。
だから、お説教をして道徳意識を埋め込む・・・。

このような発想の延長線上に、ベストセラー「美しい国」「品格」等があるとすれば、
筆者の主張は、まったく逆の「人の心は環境によって変わる」というアプローチでしょう。

日本人は「集団主義者か個人主義者か」を検討して、
日本人が実は、個人主義者であることを指摘します。
では、なぜ日本は典型的な集団主義社会なのかを明らかにするのです。

次に、社会の仕組みの違いとして著者は「安心社会」・「信頼社会」概念を紹介して、
社会の成員へのコントロールの利く「安心社会」から、個人が積極的にリスクをとっていく
「信頼社会」への社会の仕組みの変化を主張します。

それを踏まえて、社会現象としてのいじめ問題、企業による偽装・隠蔽問題を取り上げます。
これら問題の解決が、心の問題として解決するお説教では、うまくいかないことを指摘して、
この解決の方法を・・・。
具体的な解決策は、著作を読んでみてください。

このような事象の検討の末に、著者の規定する「安心社会」「信頼社会」の対立を、
やがて「統治の倫理」と「商人の倫理」という鋭い価値対立問題として提起します。
グローバル化・格差問題が生じている日本社会で、
これからの時代を担うべき価値観がいずれにあるのか。
筆者の主張は鮮やかです。

これまでの著作と比べて格段に読み易くなり、著者の主張がわかりやすく構成されています。
このレビューは参考になりましたか?
41 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By misora VINE™ メンバー
形式:単行本
著者は、ここ十年、社会心理学的メカニズムの解明から、「日本型・安心社会からグローバル型・信頼社会」へ、と感情論ではなく、学問的根拠を持って提唱され続けている。
本書は、著者にとっては久々の出版で、内容は、以前のものより平易な言葉で書かれていて読みやすかった。
以前の著作を読んでいなくても、この1冊で十分に著者の主張が語られているし、新しい話題にも触れられている。
ただ正直、新書で出版された方が、値段も安いし、もっと話題になったんじゃないか、と思い、星をひとつ下げた。

日本社会は、あいかわらず閉鎖系・安心型社会のようだ。安心型、といえば聞こえがいいが、著者によると、「他人を信頼しない」社会である。
若者は、「空気読め」というプレッシャーにさらされつつ、あいかわらずの陰湿な「いじめ」が無くならない。
一方で、大人たちの間では、昔の日本人を「素晴らしかった」と持ち上げる「伝統」、「武士道」、「品格」など、再=安心社会化とでもいう動きが流行る。
食品・建築などの「偽装」も次々と明るみに出る。そこにある「旅の恥はかき捨て」という倫理観。
わたし自身を振り返ってみても、他人のことをどこまで「信頼」しているか、改めて、あやしいものだな、と思った。

しかし、日本は、鎖国体制にはない。いや、グローバル化社会の中では、どこの国の人々であれ、いやおうなく「開放系」だ。
ここで未知の人と対話構築に欠かせないのが、信頼スキルのトライアル&エラー。これは、「相手を見抜く力」にほかならない。
見極めて、信頼できそうなら、飛び込む。そこから創造性が発揮されるのが、開放系社会の良さだろう。
このレビューは参考になりましたか?
11 人中、10人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この本は、山岸さんの書いた名著「信頼の構造」や「安心社会から信頼社会へ」と類似の内容を、編集者と協力して入門書として分かりやすく表現したものといってよいと思う。

昔はよかった式の批評のおかしさ、心の教育のむなしさを指摘し、日本人らしさという幻想を、社会心理学やゲームの理論、そしていろいろな実験結果を用いて崩していく。

そして、日本は安心社会(閉鎖的で限られた人々との間でしか取引をしない社会)から信頼社会(オープンで誰とでも取引をするけれど、その分リスクもある社会) へ移行期にあるが、それがうまく行っていない。

その理由は、信頼社会に必要なのは、
統治の倫理・武士道精神(規則遵守、位階尊重、忠実たれ、伝統堅持、勇敢であれ、剛毅、排他的)ではなく、
市場の倫理・商人道精神(他人や外国人とも気安く協力せよという精神、正直たれ、契約遵守、勤勉たれ、楽観せよ、競争せよ、創意工夫の発揮など)
であるがそれが分からず、間違って対応している点にあるとする。たとえば、信頼社会に、組織への忠誠心のような武士道から派生したものを入れるために汚職が起こってしまうという。そしてこのような不祥事に行政に企業をより厳しく監視させようとするマスコミなどの行動をおろかなことと批判し、人々からポジティブな評価を得た人が得をする社会の仕組みを作るべきであると主張する。

最近の社会の状況を見ていると、このあたりはなるほどと思う点が多い。しかし、商人道精神があれば不正が起こらないかというとそうでないようにも思え対応は簡単ではなさそうである。

いずれにしても、簡単に読める本でありながら、いろいろ考えさせてくれる点が多く非常に面白いお奨めの本といえよう。
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