元みずほ総研主席研究員で現在は信州大学経済学部教授である真壁昭夫氏の著作です。
この本のタイトルは昨年5月のギリシャの債務危機にかけて、日本がいずれギリシャのような債務危機を迎えるのではないか?という懸念を前提に、そうならないための方策・政策の提言を行っています。
序章では80年代後半〜90年代初頭にかけてのバブル以降の失われた20年を振り返り、第1章では日本の債務の状況やマクロ経済動向を俯瞰します。そして第2章でリーマン危機以降の米国の凋落とそれに代わる新興国の台頭を描き、第3章ではデフレや企業の国際競争力の低下といった日本が抱える問題を指摘します。
そして最後の第4章では、日本経済が復活するための諸方策を提言しています。
率直に言って序章〜第3章までの分析は日経新聞を読んでいれば聞いたことがあるようなものばかりで、内容の独創性やより深い洞察力は見られません。悪く言えば、大学教授でなくともある程度の経済知識がある人であれば誰でも書ける内容と言っていいと思います。
もっとも、あまり経済に詳しくない人も読者として想定して書いたのかもしれませんが。。。
最後の第4章の提言は「絵空事」と斬り捨てていいでしょう。
これができるのなら誰も苦労しません。
筆者に限らずいわゆるエコノミストに分類される人はどうしてこういう空論ばかりを振りかざして政治とか経済への処方箋を示すのかといつも不快になります。
デフレの原因すら特定できない彼らに日本経済への処方箋をど語る資格があるのかは甚だ疑問です。
わかりやすい内容とは言えますが、値段に値する価値があるとは思ませんでした。