私は海外に住んでおり、自分の子供に日本の文化を伝えられるのは私しかいないことから、仕事をしながらでも実行できそうなカジュアルな歳時記的本が欲しいと思い、この本の購入を思い立ちました。
私はAsahi.comに連載されている著者のコラムを、もう10年近く読み続けている著者のファンですが、書籍を買うのは今回が初めてでした。レビューを拝見するとデザインが悪いと評価されていて、そんなに酷いものなのか、自分の目で確かめてみたいという気持ちもありました。
デザインについて結論から言えば、確かに読みにくいページもありますが(イントロダクションと「あとがきにかえて」のページ)、本としてとても魅力があると思いました。
月ごとに鮮やかなテーマカラーがあり、ページの裁断面は綺麗な縞模様。コーチはじめさんの、大胆だけれど筆のにじみ感に味わいのあるイラスト、それを月のテーマカラー、白地、黒の3色でみせるアイデアはパンチがあって成功していると思います。縦書きと横書きが混在しているのは、アイデアをポンポンと貼り付けていく感覚を形にしたかったのではと推測します。後から読み返すとき、あの記事はどこだっけ、と探すのにはこの方が目に親切といえるのでは。じっくり読ませたいページは文字と紙の色のコントラストがつけられています。
コラムは日々の生活の中から著者が見つけた愛おしい時間について書かれていたり、提示されているアイデアは気取らず共感をもてるもの。私もがんばって生きていこう、と元気にさせてくれる内容です。
いつも友人から小説を借りて読んでは返し、自分の書棚に残したい本というものを買ったことがほとんどない私でしたが、本を買うこと、本を持つことの楽しみってあるんだなぁ、としみじみと感じているところです。