三省堂書店神田本店で行われた4回のトークセッションに、筆者が加筆修正したものだそうだ。
これまで両者の著書は数冊ずつ読んでいて、宮台>仲正という評価をしていたが、本書読了後、その評価は逆転した。これまで感じていた宮台に対する「思想は(多分)賛成できるが、表現法(文体)がいただけない」という印象を本書では最も強く印象付けられた。他方、仲正に対してはこれまで、「どちらでもいいようなことをチマチマやっている」という感想を抱いていたが、本書では明らかに宮台に対し、違和感というか、疑問を表明し、対立を避けてはいない。むしろ、宮台の方がびびって、持ち前の博識(?)をフル稼働して、過剰に理論武装をしようとしているような印象を受けた。
時間のない向きには仲正による「まえがき」と宮台による「あとがきにかえて」の部分だけでも読み比べてみられることをお薦めする。両者のスタンスが手短に掴めよう。
ただ対談本体は、部分的に面白い箇所もあるものの、無駄に長過ぎ。特に宮台のジャーゴンたっぷりの知的スノビズムにはホトホトうんざりさせられた。