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76 人中、73人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
上質の感動,
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レビュー対象商品: 日の名残り (ハヤカワepi文庫) (文庫)
ふだん、テンポ感のある大衆的な小説を読み慣れていると、最初は単調な展開に戸惑いを感じた。英国貴族に仕える執事 の物語なんて、現実味に乏しく想像力が及ばなかった。 どうして評価が軒並み高いのだろうか、と、不思 議でもあったのだけれど、ページを追うごとに胸にじんわり 主人公の切なさが染み込んでくる。 人生の夕暮れ時に近づいて、誰でも悔いることや、また、か なわなかった夢に、苦い感情を抱くことはあるのだろう。 ちょっとした歯車の狂い、ボタンの掛け違え、、、 及びもしない過去を振り返り、あったかもしれない別の人生 を想像してみる。 後半部分、特に、主人公が思いがけないアクシデントがきっ かけになり出会う人々、そのあたりからの心理描写は秀逸! 最後まで引き込まれるように読んで、深い感銘を受けた。 タイトルの意味は、過ぎ去った一日を振り返ってそのとき目 に入るもろもろのこと、と、訳者のあとがきにある。最後に 夕暮れを比喩にしたメッセージ的な台詞が出てくるが、タイ トルと微妙に異なる。 是非、あとがきもしっかり読んで欲しい。 あとがきにもあるように、まさに上質の感動を得られる作品 だった。
24 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
人生の晩年にさしかかったとき、ぜひもう一度読みたい,
By sleuthhound (東京都渋谷区) - レビューをすべて見る ハリウッド映画やサスペンスのような激しい感情などなにひとつ描かれない、いわば「地味な」作品。なのにその穏やかな感情のうねをかき分ける筆の細やかさといったら! この作者は光の粒子のひとつひとつまでいとおしげに描いている、といったら大げさにすぎるだろうか? 最後の数ページ、あのひとことにはおもわず涙がこぼれた。人生の晩年にさしかかったら、ぜひもう一度読んでみたい作品だ。
25 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
長く読みつがれるであろう名作,
By ダーリントンホールにおける歴史的な会合の数々。それを黒子のごとく目立たず、ただ主人と客人をひたすらもてなすバトラーの立場から描いているがゆえに、なおさらその情景が華やかに浮かび上がる。ミス ケントンへの秘められた思いも、忠実に当時を回想し、ひたすらスティーブン自身の職務との関連づけにおいてのみ描き出しているがゆえに、直裁な表現を尽くすより一層その繊細でナイーブな心の揺らぎが伝わってくる。 イギリス英語のよさである控えめで上品な言い回しの数々、スティーブンが時に披露するdignityに関する哲学、心に残るDAY SIX-EVENING。私は長く読みつがれる名作であると思います。
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