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この珍SF的な、いってみればどことなくユーモラスな世界にヴィアンは唐突に残酷な出来事をからめていきます。大勢の人が簡単に死んでしまうし、ラストの貧しい葬儀の場面等はほんとに痛ましくて胸にせまります。この両極端である諧謔味と残酷さが変な具合にシャッフルされてとてもシュールな印象を受けます。頭で理解するより先に心が反応するような感じでしょうか。
そんな奇妙な世界で三組のカップルの様々な試練が描かれます。物語の終盤へ向けて、陽気な音楽が次第に音を外していくように彼らの運命は悲しみの一途を辿ります。
うう~む、もうヴィアンはこの1作でおなか一杯って感じなのですが、かといって否定する気もない。いいか悪いかと問われれば、6:4でいいという感じでしょうかね。どうにも奥歯にモノがつまった感じだ。隔靴掻痒的ともいえます。とてもビミョー。どちらにせよ、ボリス・ヴィアンという人は、常人離れした芸術家肌の人だったんだなぁと強く思いました。
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