無着成恭の編んだ『山びこ学校』。東北の寒村(現・山形県上山市)の子供たちがその貧困を
率直に綴った作文である。この中に親が芸能の仕事をしている一世帯がある。
なぜ、この寒村で芸能が生業として成り立つのか。
それがすっと腑に落ちるのがこの本である。
賤民層が従事した旅の芸人は道の民であった。歩いて歩いて門付けをしながら芸能を続けたのである。
侏儒舞(ひきひとまい)、田楽、傀儡子(くぐつ)唐術、品玉(世界最古の手品カップ&ボール)
輪鼓、八ッ玉、ひとり相撲、ひとり双六、物真似、曲芸、幻術、猿回し、寸劇、萬歳、春駒、大黒舞、
夷舞わし、太神楽、鳥追い、獅子舞、ちょろけん、厄払い、節季候、婆等(うばら)、祭文、
でろれん祭文、歌念仏、熊野比丘尼、説教、願人坊主、住吉踊、絵解き比丘尼、辻講釈、辻謡曲。
いまは消えた道の民に著者はやさしい。