本書は、まず深夜特急の本編を完読していないと意味がありません。
そして、本書は本編の後日談や裏話、いきさつなどについて、
エッセイ的な構成をとっているため、本編のような、読みながら胸躍るほどの展開は期待できません。
個人的には、何故この時期に本書が出されたのかということが疑問です。
本書の中で、俳優大沢たかおを主役にTV化されたことについて触れています。
同時期にお笑いコンビ猿岩石が断りも無く同じ企画を始めてしまった件については、
苦々しく感じていたことも記されており、
その辺りは珍しく下世話な話題に触れており、新鮮に感じました。
「旅の巨匠」としてカリスマ性をまとうほどになった著者ではありますが、
この方の本質はルポライターであり、「旅」はそのワークにおけるひとつのテーマでしかありません。
「一瞬の夏」や「凍」、「檀」など、読み応えのある「旅」意外の著作も多数あるので、
未読の方は是非!