前作 ほとんど無害 の内容を壊すことなく、無事に旅が終わり、ほっとするような、寂しいような。
作者は本当にいい仕事をしてくれたと思う。
この本は前作が好きだった人から考えると賛否両論かもしれない。
僕は、前作を読んだ際に、若かったことも、そして社会情勢が不安だった事もあり、とてもやりきれない気持ちになった。
そんな前作に納得がいかなかった人にはうってつけの本であるといえる。
ダグラス・アダムスの独特のユーモアを引き継ぎつつ、コルファー独特のユーモアもあり、銀河ヒッチハイクガイドでありながら、銀河ヒッチハイクガイドでない独特の雰囲気も良かった。
ほとんど無害の終わりに、ラジオ版の最終回を足して、そこから始まる本作は相変わらず、理不尽でわけが解らず、読者を煙に巻きつつ、全てをポジティブな方向に巻き込んでいく。
アーサーは相変わらず不幸な男だからこそ共感でき、ともに冒険をしていける。
終わりはいろんな期待を持たすけれど、その後は其々の頭の中で其々のパラレルワールドとして続いていくのであろう。
不安な状況だからこそ、腹のそこから笑って、明日からまた頑張っていく気力を与えてくれる本だと思う。