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また、蘭方医 松本良順のすすめで残飯で豚や鶏を飼い
「先生の贈なり」とよろこんで食べた。
というくだりを面白く読みました。
転記が多いのですが、
出典がきちんと載っていますので
興味をもった事柄を
原本で調べることも容易に出来る
親切な本です。
物語形式の本ではありません。
こういうのを「良し」としない(従って、「歴史小説」を殆ど評価しない)私にとって、ここ数年に始まった「史実の新選組」を求める試みは基本的に高く評価している。本書(「戊辰・箱館編」と併せた2巻本と見るべきである)はそういう試みとして一定の水準にあると思う。
本書は従来信じられてきたことの「史実性」を問うのが目的だから、そうした記述が多くなるのは当然であり、むしろそこにこそ本書の意義があると考える。
その上で本書は「新選組通史」であることも求めているので、ボリューム的に大きくなっているのは仕方のないことである。と言っても、文庫2冊。たいした量ではない。
☆を4つにとどめたのは(本心は、3つ半)、著者も基本的に「歴史小説家」であり、多くは史料の引用ではあるけど、子母沢作品を引用するなどあくまで原史料によるべしという「歴史学」の原則の徹底が不十分であることと、こうした試みとしては「先駆的」であるが故に、より新しい出版物と比較するとフィクションの排除という点で、やや劣る部分があるからである。
が、「史実に忠実な、否、忠実であろうとする新選組通史」としてはまだまだ未解明な部分の多いこの剣客集団についての「入門書」としては十分に通用すると思うし、私自身、読了後もしばしば参照している。
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