辺境の厳格な生活を送る<砦族>の少女タリア。<共に歩むもの>と呼ばれる、白馬の姿をした精霊に<使者>として選ばれ、立派な<女王補佐>に成長していく過程が描かれています。
本書はヴァルデマールシリーズに含まれていますが、この『女王の矢』から読み始めても、問題なく物語に入り込めます。
ストーリーが面白いのはもちろん、何と言っても登場人物がとても魅力的です。
主人公タリアは生まれ育った環境のせいで、大人しく抑圧的な性格ですが、<使者学院>で出会った仲間や友人達の手助けや応援で、いじめや陰謀といった問題、悲しみを乗り越えてたくましく成長していきます。
そして個性的な教師達、特に年の離れた友人ジャイダスとの交流と、我がまま姫エルスペスをしつけていく様子は微笑ましく感じます。
白馬の精霊<共に歩むもの>の生態も生き生きと表現されていて、<共に歩むもの>と<使者>との絆の強さが印象的に書かれています。
ファンタジーの世界にどっぷり浸かれる小説です。