「くまのパディントン」の様な、真面目で礼儀正しくて、気の小さい子どもが主人公の児童文学は大好きですが、ピノキオの様に悪戯好きでわがままで、でも根は優しい子どもが主人公の作品もまた、面白いです。どちらも「子ども」という存在の真実を、おのおの描き出していると思います。
この作品が、未だに子どもたちに人気があるのも、自分たちの気持ちをピノキオが代弁してくれるからなのかもしれません。子どもたちとピノキオは、すぐに友達になれるのでしょう。親の愚痴を言い合ったり、悪戯を計画したり・・できそうですものねー(笑)。勿論、物語の展開も非常に面白い。くじらのお腹の中に呑み込まれるくだりは、何度読んでもハラハラドキドキさせられます。
と同時に、子どもの頃に読めば、物語の中にいるもう一人の自分を通して、己を客観的に眺めるいい機会になるかもしれません。怖い場面も結構多いですが、教わることも多いので、できれば子どもが小学生くらいの時に読む機会が作れればいいかも、と思います。
大人になってから読むと、ピノキオの為にあれこれ心を尽くしてやるのに報われないコオロギとジェペット爺さんがとても可哀想で、かつて親の苦労も知らずにピノキオしていた自分が省みられ、「ああ・・親孝行しなきゃ・・」と反省させられますね・・。