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最も参考になったカスタマーレビュー
11 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
靴が、意外に重要だった…,
By ぴい坊 (東京都練馬区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: 新訳 ゲリラ戦争―キューバ革命軍の戦略・戦術 (中公文庫) (文庫)
ゲバラの本ははじめて。シンプルで表現力富む文体に、魅了された。理論書のはずなのに、すごい臨場感。実戦から革命の成就を経て、キューバ革命政府の政務の合間に記された本書は、フェルナンド・ロペスの挿絵の力も借りて、ゲリラ戦さなかの森林にいるような気分にさせられる。「厳正な自己規制」「克己心」をゲリラ戦士に求め、「心底からテロリズムを否定する」ゲバラの高貴で戦術的な精神が、戦場での実体験に受肉したうえで、生き生きした理論に昇華している。経験や実体験から「理論」を引き剥がせないくらい、それは一体化している。「ヒット・エンド・ラン」、「敵こそが武器弾薬の供給源であることを絶対に忘れてはならない」といった戦術・戦略論、組織運営について、またモロトフ・カクテル(火炎瓶)での戦闘、対戦車用の落とし罠の詳述もいい。だが本書の根っこには、長く厳しいゲリラ戦を生きぬくための、生活マニュアルとしての生気が脈打っている。いや、それらはここでは、別ものではないのだ。靴が重要。武器と靴とが大事だと、ゲバラは何度も言及。「眠る時にも敵の奇襲に備えて靴を脱がない方がよい(…)靴は貴重品である。靴一足を持つ者は(…)うまく生きのびる保障を持つ」。靴がないと一歩も踏み出せないのだな、ほんとに。 「ゲリラ戦士のハンモックには、それぞれの兵士特有の体臭が移ることで知られている」、「砂糖は塩と同じく必需品であり、これのない生活は全くの難行である」「食事は日常における唯一のイベントであるので(…)配給量を正確に計り、少しの不公平もあってはならない」など。山野を駆けめぐり、どしゃぶりの雨でびしょ濡れになった若者たちの息づかい、笑い、気だるさがふっと伝わってくる。彼らが若いのか、時代が若いのか、よく分からない。革命成就の高揚感のせいかもしれないが、このエネルギーは何なのか。ゲバラいわく、「戦闘員生活の枠内で、最も興味深い出来事は―つまり、歓喜の絶頂を全員にもたらし、新しい力を吹き込むものは―戦闘である」。非暴力闘争の先の最終手段としての戦闘、その生の力に触れられる。
5 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ゲバラの矛盾のカギ?,
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レビュー対象商品: 新訳 ゲリラ戦争―キューバ革命軍の戦略・戦術 (中公文庫) (文庫)
ゲバラがゲリラ戦争について綴った本。 映画のモデルともなっています。一つ、個人的には非常に重要な記述があり、これだけで読んだ価値があると思いました。 ”政府が、不正があろうとなかろうと、何らかの形の一般投票によって政権についている場合、または少なくとも表面上の合憲性を保持している場合には、ゲリラ活動には多大の困難が伴うだろう。非暴力闘争の可能性がまだあるからである。” 僕にとって、ゲバラほどの高潔で無私の人間が、なぜ敵を殺すゲリラ戦争を行えたのか、大いなる謎だったわけです。「革命家は愛に導かれていなければいけない」、と説く人間が、どうして人を殺せるのだろうかと。 上の記述は、そんなゲバラの基本スタンスを教えてくれています。彼にとってもやはり武装闘争は最終手段であり、諸々の状況を考慮した上での苦渋の選択だったのだと慮ることができます。読んでいて、とてもほっとしました。
13 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
ゲバラの古典的なゲリラ戦争解説書。訳は旧訳より微後退。,
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レビュー対象商品: 新訳 ゲリラ戦争―キューバ革命軍の戦略・戦術 (中公文庫) (文庫)
かつては三一書房の新書、その後ゲリラ戦争 (中公文庫BIBLIO S)として出た本の新訳版。内容的には、古典的なゲリラ戦争の手法解説。手短で網羅的、なかなかおもしろい本だ。旧訳がそんなに悪かった印象もないので一部比較してみた。カバー見返しにある訳者略歴は、ものすごく長いのだが、外資系企業の秘書室や総務部にいたとか陶磁器の修理をしているとか、ゲバラとも翻訳とも無縁の人だということしかわからない。それでも訳が改善されたなら特に文句もないのだが…… が、この新訳はやたらに愚直で、関係代名詞は後ろから遡って訳すような昔の受験英語の英文和訳的な素人っぽい翻訳となっている。趣味の問題もあるが、訳のなめらかさでは驚いたことに35年前の五十間訳のほうがずっと上。また原典が明示されていないが、奥付から見るとどうも英訳からの重訳らしい。旧訳はスペイン語からの訳で、英訳も参照したとのこと。ただし原文はあまり長文のレトリックを多用していないので、重訳も愚直な訳も、読みやすさにあまり大きく影響はしていないのが救い。 また旧訳と比べるとゲバラが原著につけていた、「要修正」「これ加筆」といった書き込みが反映されているのが追加分。逆に、三一新書版にあった「キューバ革命:例外か〜」という論説が削除されている。まあこれは、三一新書のほうのサービスなので仕方ないのだが、正直言ってゲバラの追加コメントは大したものではないし、まとまった追加論説のほうが効用が高い。 恵谷治の解説は鋭い視点だがいかんせん短く、一方で旧訳の情熱的で詳細な訳者解説の迫力はない。映画をあてこんだ新訳なのはわかるが、あまり新訳した甲斐がないように思う。とはいえ、ことさら劣化しているわけでもないので、この訳で読んでも大きなデメリットはない。が、旧訳が安く買えればそれで充分以上。
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最近のカスタマーレビュー
5つ星のうち 2.0
訳文にがっかり。
前々から読もうと思っていたタイトルではあったのだが、新訳が出たということでようやく手に取った。... 続きを読む
投稿日: 2008/8/11 投稿者: kwn
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