5年前に購入し、それ以降、自分自身の”成長戦略“を考えるときに参考にしてきた本の新装版です。旧版には50件以上のレビューがありますが、その内容を端的にまとめるならば、「焦らずに将来を見据えて自分を差別化しろ。ただし、途中で失敗してもそれを受け入れられる心を持て」だと解釈しています。この本は明日の困った状態を助けてくれるテクニック本ではなく、10年先の自分の将来に価値を生み出す本でした。
著者が指摘するとおり、MBAスクールで学べるビジネススキルは、この5年間でさらに大衆化しました。大衆化したモノは何かの成功のための必要条件になったとしても十分条件にはなり得ない。他者との差別化とは自分と同じ土俵に立つ他者との比較差分の創出という前提を忘れて、必要条件にしかならないモノに多くのリソースを投入しても、その効果は継続し得ない。
5年前にこの本と出会い、読んだ人には以下のような思いが心の中に生まれていたと思います。
「焦らずに、失敗もありのまま受け入れられる心のマネジメントをしながら、他人と差別化できるものを築いていく・・・。でも自分はどうやったらそんなものを見つけられるんだろう」
自らを振り返ると、長期的に継続できる、競争力のある差別化されたスキルやコンテンツを自分自身から掘り出し、育てていくことは簡単なことではありませんでした(今もですが)。しかし、著者がこの本で挙げる「着眼両極・着手単極」の視点で、極端にやりながらも、その成果への期待を「我欲」ではなく「利他」に傾けた時、不思議と幸運の女神は何度でも微笑んでくれるような、まさに何かの縁で誰かのサポートを受けられたり、タイミングよく物事が進んだりと因果が回っていることを感じることが何度もありました。
この本を初めて読んでからの数年間を振り返ると「ここに書いてあることが、実際に色々と起きたなぁ」と感じることが、私がこの本を非常に大事にしており、著者に感謝している理由です。